■株主還元

マーケットエンタープライズ<3135>は、株主に対する利益還元は重要な経営課題であると認識しているが、これまでのところは無配となっている。同社は、成長投資案件を多く抱えるなか、2017年6月期と2018年6月期の2年間を投資の時期と位置付け、利益は低く抑えられる予想を掲げている。こうした状況を踏まえ、2017年6月期に続き、2018年6月期も無配を継続した。また、2019年6月期も無配継続の予想としている。

弊社では、当面は配当よりも積極的な事業展開に資金を投資することが、終局的には株主リターンの最大化につながるという従来の考え方の変更はない。前述のように2018年6月期は業績のV字回復を果たし、2019年6月期は更なる飛躍が期待されている。しかし一方で、農機具、医療機器、通信(モバイル)、レンタル、メディアなど、成長投資案件を多数抱えており、それらの資金需要は旺盛だ。農機具や通信(モバイル)などは明確に収益に貢献を始めており、その他の事業も軌道に乗せられれば大きなリターンが期待できると弊社では考えている。


■情報セキュリティについて

AWSのサービスを活用し、そこでデータを保管することで流出等のリスクを最小化
同社はインターネット特化型リユース企業として、情報セキュリティについては高い関心と注意を持って臨んでいる。

同社は社内で利用するPCに関し、PCにデータをインストールするタイプのアプリは、WordやExcelなどの基本的なOfficeソフトを除き、基本的に使用していない。サーバーとしてAmazonのAWSを利用しており、データはそこにすべて管理されている。各PCはサーバーにアクセスするための端末としてのみ利用しており、データ保管機能を持たせていない。

顧客の個人情報については、暗号化は当然のこととして、複数のシステムを組み合わせて初めてアクセスが可能な体制としている。これによって社外に流出するリスクを減少させている。またクレジットカード情報について同社は外部の決済サービス事業者を活用しているため、同社からの情報流出のリスクはない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 マーケットE Research Memo(7):成長投資を優先し無配を継続