■株主還元策

ビジョン<9416>では株主に対する利益還元に関して経営の重要課題であると認識しているが、足元はビジネスの成長期であることから財務体質の強化と事業拡大のための投資を優先していく方針としている。これら投資によって収益を拡大し、企業価値の更なる向上を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながると考えているためだ。このため、配当に関しては無配を継続し、当面は業績拡大に伴う株価上昇や自己株式取得に伴う1株当たり株主価値の向上により株主に報いていく方針を示している。

また、同社は株主優待制度も導入している。具体的な内容は、毎年6月末、12月末の株主に対し、保有株数に応じて海外用WiFiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi」の利用券を贈呈するというもの。また、ウェアラブル翻訳デバイス「ili」についても無料※で利用可能としている。

※現在、「グローバルWiFi」サービス利用のユーザーにオプションサービスとして「ili」を500円/日で提供している。


■情報セキュリティ対策

同社グループの事業では、サービスの基盤をインターネット通信網に依存していることから、情報セキュリティ対策や個人情報の管理に関しては経営の重要課題と位置付け、その対策に取り組んでいる。情報セキュリティ対策では外部からの不正アクセス遮断のためのファイアウォール構築やマルウェア対策などを行っている。個人情報管理については、個人情報保護法を遵守するとともに個人情報保護方針を定め、その取扱いに細心の注意を払っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ビジョン Research Memo(10):株主還元は自社株買いや企業価値向上により報いる方針