メディシノバ<4875>は30日、MN-166(イブジラスト)の進行型多発性硬化症を適応とするフェーズ2b臨床治験(SPRINT-MS)の結果に関する論文が、総合医学雑誌“New England Journal of Medicine”※に掲載されたと発表。
本治験のメディシノバの責任者でCMO(最高医学責任者)の松田和子氏が共著者になっている。

今回の論文掲載を受け、本臨床治験主任治験医師であるクリーブランドクリニック神経学研究所の副所長のロバート・J ・フォックス博士は、以下のようにコメントしている。
「脳萎縮の進行を遅らせるというイブジラストの効果が、将来のフェーズ3臨床治験で、身体症状の進行の軽減につながると考えられるので、得られた結果は、進行型多発性硬化症の患者にとって重要であります。」

メディシノバの代表取締役社長兼CEOの岩城裕一氏は、以下のようにコメントしている。
「この重要な臨床治験の結果がNew England Journal of Medicine に掲載されたことを大変喜ばしく思います。米国立衛生研究所(NIH)、治験責任医師、および米国多発性硬化症協会に感謝の意を表します。フェーズ3に進むための次のステップとして、米国食品医薬品局(FDA)との第2フェーズ終了後会議の準備をしているところです。患者さんにとって便利な経口薬であること、他の進行型多発性硬化症の治療薬と比較して安全性および認容性が非常に好ましいこと、さらに他の薬物よりも進行型多発性硬化症に対する高い有効性が考えられることから、イブジラストは進行型多発性硬化症に対して最適な治療薬になる可能性が高いと考えられます。」


※ New England Journal of Medicine(NEJM)は、200年以上にわたる歴史を有し,世界でもっとも権威ある週刊総合医学雑誌の一つ。医学界のトップジャーナルとして、また情報提供の優れた媒体として、国内外の医師・研究者から高い評価を受けている。掲載されるオリジナル論文の40%以上がアメリカ国外から寄せられ、投稿原稿の年間総数は約3,600件にのぼる。そのうち掲載が認められるものは6%程度となっている。採用された論文は未発表のものに限られ、患者ケアの基礎的教義から最新の治療、手術手技を含む医学の最も重要なテーマまで、ホットで信頼できる情報を提供している。世界全体の総発行部数は、医学雑誌では最大の25万部以上で、しかもすべてが有料購読者に提供されている。掲載論文の引用回数は他の追随を許さない。Journal Citation Reportsが公開するインパクトファクターにおいて、NEJMは79.258と世界医学雑誌ランキング総合医学部門で第一位にランクされている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 メディシノバ---MN-166 フェーズ2b臨床治験結果に関する論文が、総合医学雑誌「NEJM」に掲載