■今後の見通し

1. 2019年3月期の業績見通し
オープンドア<3926>の2019年3月期の連結業績は、売上高で前期比19.7%増~24.7%増の4,800百万円~5,000百万円、営業利益で同12.5%増~38.5%増の1,300百万円~1,600百万円、経常利益で同11.7%増~37.5%増の1,300百万円~1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.1%増~26.9%増の780百万円~960百万円を見込んでいる。前期に引き続きテレビCMは投資効果を見極めながら行うため広告予算として10~15億の幅を持たせており、売上高及び各利益とも幅を持たせている。ただし、認知度の上昇や口コミによる増加も加味していることもあり、レンジ幅は前期よりは上目で見ている。

2019年3月期の評価指標は前期に引き続き「認知率」を最重要とし、テレビCM等により認知率37%(2018年2月時点で30%)を目指す。なお、前期は第3四半期にテレビCMを行っていないとのことであり当期のCM実施タイミングと効果には着目が必要だ。


旅行市場の成長を背景に認知率上昇に努め、旅行業界のトップブランドを狙う
2. 中期成長イメージ
旅行業界におけるトップブランドの認知率は約70%であり、「トラベルコ」は2020年3月期を目途に50%を目指している。売上げに直接的に寄与するUUの上昇は、認知率に加えメジャーブランドとしてのイメージの定着率に比例すると考えられる。現在までのイメージの定着度合い、口コミ等により、おのずから、UU数・売上げについても認知率上昇カーブに遅れて連動し、おおむね年2割くらいの速度で成長すると予想している。

なお、マス広告についてはメジャー感を維持するため、一定額を継続投資するものとして想定している。また、売上げが認知率と比例して成長するためには商品の価格競争力も重要であるが、これについては同社の強みであり今後も維持できるものと想定している。

(1) トラベルコ(国内市場)
2019年3月期の取組みとして、「トラベルコ」(国内市場)では、列車ダイナミックパッケージ(新幹線+ホテル・旅館の横断比較サービス)、ユーザーによる口コミ・評価サービスの構築、民泊プラン横断比較サービスなどに重点的に取り組む。加えて、既存メニューの強化、高速バス・夜行バスメニューのリニューアル、「トラベルコまとめ」の掲載都市数を55から80に拡大させるなど、利便性の向上に取り組む。

(2) Travelko(海外・インバウンド市場)
「Travelko」(海外・インバウンド市場)では、現地大手サイトとの連携強化による価格優位性の確立、アプリ版Travelkoのオープンなどに重点的に取り組む。加えてユーザーインターフェースのローカライゼーション強化、インバウンド情報サイトに対するシステム提供など利便性の向上により、利用者の増加を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)



<NB>

情報提供元: FISCO
記事名:「 オープンドア Research Memo(6):2019年3月期もテレビCMにより最低でも増益と2ケタ増収を見込む