■要約

コネクシオ<9422>は、伊藤忠商事<8001>系の大手携帯電話販売代理店で、総販売台数で業界第2位、NTTドコモ<9437>ではNo.1の代理店である。携帯電話端末の販売にとどまらず、法人向けにスマートフォンを利用したモバイルBPOサービスの提供やコンビニエンスストアへのプリペイドカード販売などに加えて、IoTゲートウェイ端末など同社独自の製品・商品、IoTソリューションの提供も手掛けている。

1. 2018年3月期は中期目標「営業利益100億円」を達成
2018年3月期の業績は、売上高が前期比1.9%増の264,897百万円、営業利益が同2.3%増の10,207百万円、経常利益が同2.5%増の10,293百万円、当期純利益が同4.2%増の6,738百万円となった。タブレット販売やスマートフォンへの買替え促進により販売台数は増加したことに加え、端末価格の見直しによる収益の改善、モバイルヘルプデスクやキッティングなどの法人向けモバイルBPO(Business Process Outsorcing)サービスが伸長したことなどから営業利益は中期目標である100億円を達成した。

2. 新たな中期経営計画を発表。2020年の到達イメージは営業利益110億円の達成
進行中の2019年3月期の業績は、売上高が前期比1.9%増の270,000百万円と増収予想ながら、プリペイドカードの減益や生産性向上に向けたシステム投資などにより営業利益、経常利益、当期純利益はそれぞれ前期比横ばいの10,210百万円、10,295百万円、6,740百万円と予想されている。また新しい中期経営計画「コネクシオプラン2020」を発表しており、2020年(2021年3月期)の目標として営業利益110億円を掲げている。

3. 株主還元にも積極的。2019年3月期の予想配当性向は39.8%
同社は、配当性向40%を目処として安定的な配当を継続して行えるよう業績の向上に努めることを利益配分に関する基本方針としており、2018年3月期には設立20周年記念配当5円を含めて、年間配当を65円(配当性向43.2%)とし、5期連続で増配を行った。2019年の年間配当は60.0円(配当性向39.8%)予想だが、今後の業績によっては増配の余地もありそうだ。さらに2017年7月には保有する自己株式11,185,062株(発行済株式総数の20%)をすべて消却した。このような同社の積極的な株主還元の姿勢は大いに評価に値するだろう。

■Key Points
・大手携帯電話販売代理店、NTTドコモでNo.1
・2018年3月期は中期目標「営業利益100億円」を達成
・株主還元も積極的:2019年3月期の予想配当性向は39.8%で業績によっては増配の可能性も

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



<TN>

情報提供元: FISCO
記事名:「 コネクシオ Research Memo(1):2018年3月期は中期目標「営業利益100億円」を達成