■今後の見通し

2. 中期損益計画について
サイオス<3744>は中期3ヶ年計画で、2020年12月期に連結売上高155億円(2017年12月期比24.3%増)、EBITDAで11億円(同121.0%増)を目標として掲げている。成長への基盤を固める3年間と位置付け、Fintech、AI、クラウドサービス分野での新規事業創出、継続的な研究開発投資、コアビジネスの強化に取り組み、2019年以降に成長スピードを加速していく計画となっている。

成長に向けては人的リソースの強化も重要課題の1つとして位置付けており、海外人材の採用も含めて増強を進めていきたい考えだ。特に、AI分野の開発力を強化するため、データサイエンティスト等の人材採用を積極的に進めていく方針となっている。AI分野では新たにバイオサイエンス分野への展開も視野に入れている。バイオサイエンス分野でもAI技術の活用が活発化しているためで、同社の技術力が生かせる分野と見ている。

また、M&Aも継続的に検討を進めている。対象としては、クラウドサービスを提供するためのエンジニアを抱える開発会社やクラウドサービス提供会社など同社とシナジーが発揮できる企業を想定している。2017年10月より持株会社体制に移行したことで、従来よりもスピーディな経営判断が可能となっており、今後の取り組みが注目される。


■株主還元策

収益成長により財務基盤を強化し、早期の復配を目指す
株主還元策については、経営成績や財政状態及び今後の事業展開を勘案し、業績に応じた配当を実施していくことを基本方針としている。2018年12月期も無配を予定しているが、利益成長により財務基盤を強化していくことで、早期の復配を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 サイオス Research Memo(5):2020年12月期に売上高155億円、EBITDA11億円を目指す