■ピクスタ<3416>の事業の概要

2. 『PIXTA』の事業環境
『PIXTA』で取り扱うデジタル素材の中で、現状は写真が圧倒的多数を占めている。写真市場は大きく2つに分けられる。1つは、雑誌の表紙やカレンダーなど、特定の目的のためにプロが撮影を行う撮り下ろし市場だ。もう1つは目的を限定しないで撮影された写真素材の流通市場だ。こうした写真素材のことを“ストックフォト”と呼び、『PIXTA』はストックフォトのためのマーケットプレイスということだ。市場規模としては撮り下ろし市場がストックフォト市場よりも大きいとみられるが、流れとしては、徐々にストックフォト市場が撮り下ろし市場を代替しつつあるとみられる。これがすなわち、ストックフォト市場の成長の大きな原動力となっている。

ストックフォト市場が拡大している理由は、ビジュアル素材ニーズの急増だ。スマートフォンを中心とするデジタルデバイスの普及やあらゆるプレゼンテーションのビジュアル化、SNSの普及とそれに伴う写真によるコミュニケーションの普及などが背景にある。一方で、コンプライアンス意識の高まりにより著作権問題をクリアにした上での写真素材の利用というニーズがある。『PIXTA』はこれらのニーズに応える機能を有しており、市場拡大の風を十分に取り込むことが可能なポジショニングにあると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ピクスタ Research Memo(3):社会生活の変化でビジュアル素材へのニーズが飛躍的に増加し、市場が拡大中