■業績動向

1. 2018年3月期第1四半期の業績概要
冨士ダイス<6167>の2018年3月期第1四半期は売上高4,251百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益371百万円(同111.2%増)、経常利益366百万円(同115.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益267百万円(同205.3%増)と伸長した。自動車業界向け超硬製工具、金型の好調に加え、混錬工具などが好調で、増収効果に加え限界利益率の高さから稼働率アップにより大幅増益を達成した。

2. 2018年3月期上期の業績動向
2018年3月期上期は売上高8,803百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益787百万円(同31.7%増)、経常利益788百万円(同37.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益577百万円(同45.0%増)と期初計画を売上高で394百万円、営業利益267百万円超過達成で着地した。自動車業界向けの好調持続に加え、スマートフォン部品製造向けなどが増加、為替も円安となり、順調な収益拡大となった。

3. 自動車を中心とした輸送用機械、電機・電子部品、金型・工具向け素材供給が好調
製品別売上高動向では、超硬製工具類が冷間フォーミングロールや、半導体封止材向け混錬工具の販売が好調で前年同期比8.7%増と好調に推移。超硬製金型類は自動車部品生産用金型が堅調だったものの、製缶工具が特需一巡で減少、1.6%減にとどまった。その他の超硬製品はスマートフォン部品製造用や粉末成型金型用、精密プレス金型用の超硬合金チップが堅調に推移し9.7%増、超硬以外製品では引抜鋼管が好調を持続、自動車関連セラミックス部品加工向けも増加し13.2%増となった。なお、全体として構成比に大きな変動は見受けられない。

4. 財務状況と経営指標は健全性高い
同社は創業以来現在に至るまで黒字経営を継続、高い自己資本比率を維持している。手元資金も潤沢であり、ネットキャッシュ残高は高位に推移、フリーキャッシュフローもプラスで推移している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 冨士ダイス Research Memo(3):2018年3月期上期は前年同期比7.4%増収、31.7%営業増益