フェローテックホールディングス<6890>は、同社の「半導体等装置関連セグメント」にあるシリコンウェーハ加工事業に関して、2017年に8インチシリコンウェーハのインゴット製造・スライス加工を行う銀川工場、並びにポリッシュドウェーハの仕上げを行う上海工場にラインを設置した。

現在、段階を追って顧客の認定を受け、本格量産へと移行している事から、2018年の年央には生産能力として月産15万枚の体制を構築する見通しだ。また、8インチウェーハは当面車載向け、IoTセンサー向け、パワー半導体向けなどに対する需要が旺盛と同社では想定している。更なる生産能力拡張を早期に実現する事で、商機を確実に掴む確率が高まるだろう。

このような背景の下、同社は2017年12月18日、中国浙江省杭州市にある子会社(杭州中芯晶エン半導体股フン有限公司)でポリッシュドウェーハ生産能力拡大の為、着工式を行った。今後約1年をかけて工場を建設、その後装置の搬入・試運転を行い、顧客認定を経て、2019年の年央頃からの量産開始を見込む。最終的に杭州工場での生産能力は月産30万枚となり、上海の15万枚と合わせ、月産45万枚体制を構築する計画だ。尚、ウェーハ月産30万枚分のインゴット製造・スライス加工については銀川で生産能力増強を行う予定とのこと。

同社は世界第3位の大手半導体ウェーハ製造・販売会社である台湾のGlobal Wafers Corporation社との間で、8インチ半導体ウェーハの製造、販売に関する業務提携をしているが、GWC社との連携を強化し、8インチシリコンウェーハの全世界的な需要拡大、及び中国政府による自給率向上を目指した「中国製造2025」プロジェクトに対応し、着実に生産能力の増強を進めていく方針だ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 フェローテク---パワー半導体向け等で需給ひっ迫の8インチシリコンウェーハの生産能力拡張準備へ。18日に杭州新工場を着工