■今後の見通し

1. 2018年3月期通期見通し
2018年3月期通期について日本調剤<3341>は、売上高234,697百万円(前期比5.0%増)、営業利益10,105百万円(同18.6%増)、経常利益9,804百万円(同22.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,639百万円(同21.6%増)を予想している。これらの予想数値は期初から変更はない。

調剤薬局事業の今下期は、売上高96,670百万円、営業利益5,402百万円と、第2四半期実績比減収減益が予想されている。今下期の事業環境は、基本的には今第2四半期と同様と弊社ではみている。そうしたなかで、処方せん枚数は季節要因から下期は上期(第2四半期)比増加が見込まれる。処方せん単価は薬剤料単価の影響もあるため、正確な予想は難しいが、技術料単価については、各種加算などの緩やかな改善が続き、下期は上期比上昇が期待される。これらの点を考慮すると、第2四半期実績比減収減益という現在の会社予想は控え目であり、調剤薬局事業の業績は会社予想を上回って着地する可能性があると弊社ではみている。

医薬品製造販売事業の今下期の業績は、売上高22,287百万円、営業利益1,035百万円と、第2四半期実績比増収増益が予想されている。季節要因から下期に医薬品販売が増加することを織り込んだためと考えられる。前述のように、今第2四半期は研究開発費の一部が下期に先送りされた。これは今下期に計上される見込みであるため、今下期の営業利益は計画に対して未達となる可能性がある。しかしながら通期ベースでは会社予想の線に落ち着くと見込まれる。

医療従事者派遣・紹介事業の今下期は、売上高6,007百万円、営業利益988百万円と、第2四半期実績比横ばいと予想されている。この事業は明確な季節性はないと考えられるため、上下比較で横ばいという想定は現実的だと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 日本調剤 Research Memo(12):季節性を考慮すれば、調剤薬局事業の下期予想は控え目。上振れとなるかに注目