また、2010年に初出店した「いしがまやハンバーグ」は、オーストラリア産の黒毛和牛の血統を引き継いだ黒牛を100%使用した人気のハンバーグ専門店で、収益性についても「KICHIRI」よりも平均で5%ほど上回る水準となっている。平均客単価は1,600円とやや高めではあるものの集客力が高いことから「ららぽーと」等の大型ショッピングモールを中心に出店の引き合いが強く、店舗数は年々拡大し2017年6月末時点では17店舗となっている。その他、レストラン業態ではオムライス専門店の「3 Little Eggs」も人気で、大型ショッピングモール等で5店舗を出店している。
a) ブランド・コンテンツ活用型 ブランド・コンテンツ活用型とは、健康分野やエンターテイメント、第1次産業分野などで強いブランド・コンテンツを持つ企業と業務提携し、外食ビジネスを展開することによって、当該ブランド価値を高めていく新たな販促手法の提案サービスとなる。提携先企業にとっては店舗運営を同社に任せることで、店舗運営リスクを抱えることなく、ブランド力の向上が期待できることになる。店舗運営に関しては、既存のKICHIRIプラットフォームを活用できるため、業務管理コストや食材の仕入コストなどを独力で店舗運営するよりも低く抑えられるほか、ブランド価値訴求型の店舗であるため価格も維持しやすく、一定の収益が見込みやすいビジネスモデルであることも特徴の1つとなっている。
b) クラウドサービス展開型 クラウドサービス展開型とは、同社が既に自社で構築しているバックオフィス機能(会計処理、給与管理等)やバックヤード機能(仕入・物流システム)、バックアップ企業(銀行や取引企業等)などのプラットフォームを、「外食向けクラウド」として安価な料金で同業他社に提供するサービスとなる。サービス利用料金は店舗数や利用するサービスによって変動し、1店舗当たり月額で数百円~数万円となっている。顧客対象は、食材などで比較的共通部分が多い付加価値提案型の外食企業となり、規模的には売上高で10億円以上、店舗数15店舗以上であれば同サービスの導入メリットが得られやすいと言う。