(1) 欧州地域 a) 販売動向 欧州の売上高は主要各国の有力医療施設における販売が進んだほか、スイスや北欧での販売実績も出始め、会社計画を若干上回るペースで推移した。前第4四半期比では7百万円の減収となったが、納入時期のずれによる影響もあり、誤差の範囲内と同社では見ている。受注は毎月継続的に入っているほか、フランス、オランダを営業エリアとするPENTAXが第2四半期から販売開始予定であること、また、会社計画には織り込んでいなかったイタリアやスペインの一部公立病院で入札が8月に実施され、これら病院向けへの販売も見込まれることなどから、売上高は拡大基調が続くものと予想される。用途としては内視鏡手術に加えて、心臓血管外科領域での使用も増えてきている。
b) 後出血予防材の開発状況 欧州では「PuraStat®」の適用拡大として、後出血予防材としてのCEマーキング取得を目指している。現在、英国のポーツマス病院で臨床試験(90症例)を実施中で、2017年秋頃に試験を完了し、その後に再申請を予定している。早ければ2018年春頃にもCEマーキングを取得できる可能性がある。
c) 次世代止血材の開発状況 欧州では次世代止血材の開発も進めている。動物試験を完了しており、現在は臨床試験に向けたプロトコルの策定作業を進めている段階にある。次世代止血材については欧州のパートナー企業で2017年秋頃までに治験用製造設備が整う見通しとなっており、今後、臨床試験計画届を提出し、早ければ2018年4月期中に臨床試験を開始したい考えだ。