以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年9月26日19時に執筆


素材メーカー各社は既存の生産設備を「これから成長が期待出来る分野」の生産設備へ転用し始めています。


2017年9月26日付の日経新聞に「素材各社、既存設備の転用で新分野 有機ELやCNF」の見出しで記事が掲載されており、それによると王子ホールディングス<3861>は植物由来の新素材CNF(セルロースナノファイバー)に製紙設備を転用、住友化学<4005>は液晶材料から有機ELに生産を移行させる方針だといいます。

王子ホールディングス<3861>が手掛ける製紙事業に関して言えば、近年は書籍や書類の電子化が進んでいることから紙の需要が減少し、転換を迫られている状態なのでしょう。

住友化学<4005>が手掛ける液晶材料では、新型iPhoneを筆頭にスマホやテレビの画面が、液晶から有機ELへ置き換えられており、今後の有機EL需要拡大に対応する為、設備転用を図っている形です。

進化論で知られているダーウィンの言葉に

『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である』

という言葉がありますが、企業もまさに同じだと思います。

需要の変化、科学技術の変化に対応していかなければ企業として衰退する可能性が高いので、各社とも新たな成長分野への投資・生産設備転用を進めているのでしょう。

今回は冒頭で紹介した、植物由来の新素材・セルロースナノファイバー関連銘柄である王子ホールディングス<3861>に着目していこうと思います。



■王子ホールディングス<3861>の基本情報
市場:東証1部

王子ホールディングス<3861>は1873年に創立され、現在製紙業において国内首位の企業。
冒頭で説明したように、王子ホールディングス<3861>が設備転用を推進している植物由来の新素材・セルロースナノファイバーは、2030年には市場規模が1兆円に達するとの観測もあり、今後の成長に期待がかかる分野です。

2018年3月までに既存の製紙設備を改良し、セルロースナノファイバーの量産を始めるとしており、今後の市場規模拡大を見越した転用と言えるでしょう。

セルロースナノファイバーは、木材から得られるパルプを1ミクロンの数百分の一以下のナノサイズにまで細かくしたもので、鋼鉄より5倍も強くて軽く、「夢の素材」と言われています。

特に自動車分野への応用が見込まれており、植物由来の素材である為環境への負荷も少ないことが評価されています。

そのようなセルロースナノファイバーを製造する王子ホールディングス<3861>は今後さらに注目を集めてもおかしくないでしょう。


■王子ホールディングス<3861>のチャート分析

王子ホールディングス<3861>の日足チャートを見てみると、

・2017年5月31日の安値 540円
・2017年8月2日の安値 552円

を結んだラインが下値支持線として機能していると考えられます。

一方の上値抵抗線は、

・2017年6月20日の高値 588円
・2017年7月21日の高値 598円

を結んだラインが上値抵抗線として意識されています。


業績面でも不安はなく、さらに信用倍率も低く、今後売り方の買い戻しからの株価上昇も期待出来るのではないでしょうか。



毎日執筆中のブログでは、チャート画像付きで株式市場で注目されているテーマ株や個別株などの分析を行っています。

「投資顧問会社社長 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」が出てくると思いますので、一度ブログの方も覗いて頂けますと幸いです。


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執筆者名:元・社長
ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏




<SK>

情報提供元: FISCO
記事名:「 【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:今後の成長分野に設備転用!王子ホールディングスに注目