■中期経営計画と中長期の成長戦略

2. 『海外生産の最適化と品質向上』
プラッツ<7813>の強みの1つに低価格への取り組みでの優位性が挙げられる。単なる低価格品ではなく、高品質・高機能を兼ね備えている点が重要な点だ。同社は、低価格と高機能・高品質の相反する要素を実現したことで、後発組ながら台数シェア第2位の地位を獲得するに至ったと言える。

同社が低価格と高機能・高品質を両立できている理由として、1)生産拠点をベトナムに構えていること、2)自社工場と協力工場の協力関係に基づいたファブレス体制としていること、3)顧客の求める機能に的を絞った商品バリエーション、の3点を挙げることができる。このうち1)と2)について、さらにブラッシュアップ(見直し、改善)を行い、低価格と高機能・高品質を高次元で実現して販売を伸ばそうというのが『海外生産の最適化と品質向上』という命題だ。

具体的には同社がここ数年ベトナムで進めてきたSHENG BANG METALとPLATZ VIETNAMの協力関係の深耕だ。同社は創業以来、商品の企画・開発・設計と部材の調達を行い、外部に生産を委託する形態を採用していたが、2012年からSHENG BANG METALに上工程の金属加工の部分を集約した。その後の後工程(組み立て)と品質検査をPLATZ VETNAMが行う体制とし、生産コスト引き下げと品質確保の両立できる生産体制を構築している。同社は2015年10月にSHENG BANG METALに48%出資して持分法適用関連会社とし、関係性を一段と深めており、生産コストや品質改善などの点で更なる強化を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



<HN>

情報提供元: FISCO
記事名:「 プラッツ Research Memo(6):ベトナムの協力工場を2015年に持分法適用会社化。高品質と低価格を追求へ