■株主還元

ファーストブラザーズ<3454>は、配当による継続的な株主還元を方針としている。配当方針としては、自己勘定投資の物件売却のタイミングで業績が大きくぶれやすいため、配当性向の目安は定めずに、安定的かつ毎期着実な増配が見込めるDOE(株主資本配当率)を基準に配当を行っていくこととしている。DOEは2%を目安とする(連結株主資本は期初と期末の平均値を用いる)。また、2017年9月1日を効力発生日として、1:2の株式分割を行う予定であり、流動性の向上が期待される。このような株主還元に対する同社の積極的な姿勢は、評価に値するだろう。2016年11月期は普通配当12.5円とし、加えて東証1部上場記念配当12.5円を実施した(既述の株式分割を遡及修正した数値)。

2017年11月期の株式分割後配当は15円の予想(普通配当は2.5円増配)。株主資本の増加に伴いROEは徐々に低下傾向とはいえ20%超と高いため、株主資本の積み上がりは速く、中期的に比較的高い増配が期待できるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 Fブラザーズ Research Memo(8):DOE2%を目途に配当、2017年11月期は配当15円予想