■同投資法人の特徴

1. スポンサーの基本理念
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人<9283>のスポンサーであるリニューアブル・ジャパンは、再生可能エネルギー発電事業に特化した事業会社であり、再生可能エネルギー発電設備等にかかる案件の発掘から開発管理・運営まで業務全般にわたり、ワンストップサービスを提供している。同スポンサーは、東日本大震災により東北地方を中心とする広範な地域において生活・社会基盤が根本から破壊されるという事態に見舞われたことを受けて、再生可能エネルギーと金融の手法を結びつけた新しい事業で地域を活性化することを目指して2012年1月に設立された。「リニューアブル・ジャパンは、再生可能エネルギー発電事業を通じて日本の地域社会の活性化に貢献します。」というスポンサーの基本理念には、このようなスポンサーの強い想いが込められている。

2. スポンサーが有するノウハウの提供及び人材の派遣
再生可能エネルギー発電事業は、多種多様かつ非常に高い専門性を必要とするが、同投資法人及び同資産運用会社は同スポンサーの運用ノウハウ・経営資源を最大限に活用することが可能である。

同スポンサーは、「再生エネルギー事業本部」及び「金融事業本部」の下に多様な部署を編成し、再生可能エネルギー発電設備等の開発及び運用における各段階において、スポンサーのノウハウ(情報収集・分析力、企画・開発力、資金調達力、運営・管理力)を生かした終始一貫した事業体制を構築している。また、同スポンサーは、自らが有している再生可能エネルギー発電設備等の運営手法にかかる情報や資産運用業務の遂行に必要な再生可能エネルギー発電設備等の運営管理の知識及びノウハウ等を同資産運用会社に提供することになっている。さらに、同スポンサーは、再生可能エネルギー発電設備等の運営手法にかかる情報や資産運用業務の遂行に必要な再生可能エネルギー発電設備等の運営管理の知識及びノウハウ等を同資産運用会社が可能な限り活用することを目的として、同資産運用会社において必要とされる人材の確保につき、合理的な範囲で協力することにもなっている。

同投資法人は、将来にわたって同スポンサーが全国各地で開発中の太陽光発電設備を使うことを計画しているが、それが絵にかいた餅にならないように、同スポンサーでは発電所が立地する全国8ヶ所の地方自治体と立地協定(山林等遊休地の利用活用による地域振興と地元の雇用拡大、再生可能エネルギーの普及・啓発を目的として、地方自治体と連携するために締結する協定)を締結しており、地域と密に連携しながら事業を進めている。このように、地方自治体から発電所開発用地の提供を受けられるので、同スポンサーは今後も開発を推進することができる。

このように、同スポンサーが有するノウハウや人材の活用に加え、同スポンサーの豊富なパイプラインによって、同投資法人では長期的な事業拡大、成長を見込むことができるだろう。

3. 安定的に分配金を提供する仕組み
同投資法人及びスポンサーでは、投資家に対して安定的に分配金を提供するための仕組みを構築していることも重要な特徴である。その仕組みとは、第1に、オペレーターSPCがオペレーター兼スポンサー(リニューアブル・ジャパン)から倒産隔離されており、スポンサーが万一の場合にも発電や分配金支払い等に影響がない仕組みにしている。第2に、賃料等積立口座に基本賃料の3ケ月分を超える積み立てをしており、仮に日照不足で予想より売電料収入が少なかった場合には、賃料等積立口座から補うことで基本賃料を支払い、投資家には予定通りの分配金を支払うことができる。第3に、平年より日照時間が長く、売電収入が予想を10%以上上回った場合には、基本賃料に変動賃料を上乗せすることで、ボーナス分を投資家に分配する仕組みを採用している。以上から、投資家は同投資法人に安心して投資をすることができ、また魅力的な利回りを享受できると弊社では考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人 Research Memo(4):スポンサーの運用ノウハウ・経営資源を最大限活用