(2) 地域別市場動向 a) 日本市場 日本市場は為替の円高も落ち着きを見せ、直近では自動車や電子部品・半導体の生産動向も緩やかな回復基調が続いている。自動車向けでは各メーカーの新車プロジェクトが動き始めており、電子部品・半導体では高機能化・多機能化に向けたデバイス需要が増加している。また、設備投資需要も旺盛でFA機器やロボット等の動きも活発化している。
b) 中国市場 中国市場では小型自動車の減税縮小の影響により、2017年の自動車生産の伸びは鈍化すると見られているが、主要車種のモデルチェンジの時期になっていることや、政府が環境対策の一環としてEVの普及に取り組んでおり、EV市場への新規参入メーカーが増えていることもあって、自動車向けの金型部品需要は堅調に推移することが予想されている。また、ここ数年のけん引役でもあったスマートフォンについては国内市場が成熟化してきたこともあり、全体の伸びは鈍化するものの、中国ローカルメーカーのシェア拡大が続くこと、また、その他新興国向けの輸出増大によって2017年も電子部品を含めた生産動向は堅調に推移する見通しとなっている。また、ここ最近では半導体の生産も拡大しており、関連する金型部品需要も伸びている。