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※2017年6月28日21時に執筆
フィスコソーシャルレポーターのわらしべです。
役員報酬として「自社株型報酬」を導入する企業が近年増えています。その中でも「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」のスキームを導入する企業も多くみられます。
株式給付信託(BBT)は事前に信託を通して必要な自社株を購入しておくことによって会社の拠出金を固定することが出来、更に、実際に役員報酬として給付する際に株価が上昇していれば実質的に会社としての拠出に対して給付出来る株式の時価は高まるメリットがあり、給付を受ける役員側にもメリットが出てきます。そこで、最近、株式給付信託(BBT)の導入を発表した企業として、バロックジャパンリミテッド<3548>に注目してみたいと思います。
バロックジャパンリミテッド<3548>東証一部
【事業概要】
株式会社バロックジャパンリミテッドは「MOUSSY(マウジー)」「SLY(スライ)」「rienda (リエンダ)」「RODEO CROWNS(ロデオ クラウンズ)」「AZUL by moussy(アズール バイ マウジー)」「ENFoLD(エンフォルド)」などのアパレルブランドを日本、中国、香港、米国に展開するSPA(製造小売会社)です。売上高694億9,300万円(17年1月期連結)。
【2017年6月30日より株式給付信託(BBT)を導入】
同社はH29年6月14日に株式給付信託(BBT)導入の詳細を発表しました。
株式の取得資金として信託する金額は3億円、取得株式数の上限は216,000株とされています。
信託する金額の3億円を取得株式数の上限 :216,000 株で割ると平均単価は1,388円と試算出来ます。従って、216,000株上限まで取得するとすれば、平均単価1,388円迄買い付け可能と考えられます。また、買い付け期間は平成 29 年 6 月 30 日(予定)から平成 29 年 7 月 21 日(予定)までとされていますが、その間の市場の営業日は15日間ですので最大一日平均で14,400株の買い需要が発生する可能性があると言えます。
【貸借取組の需給は良好、7月権利日の株主優待需要も】
同社は貸借銘柄であり、信用残倍率は1.70倍(6月23日)と需給は良好、株式給付信託(BBT)からの買い需要に加えて、7月末権利日の株主優待需要もあることから、
需給妙味も出てくることが予想されます。
株式給付信託(BBT)は成長過程にある企業から多く採用される傾向があると思いますので今後の業績拡大についても期待されるところと考えております。
株価1,173円(2017年6月28日終値)
<SK>