■中長期の成長戦略

1. 中期的な業績計画と取り組みの全体像
RS Technologies<3445>は毎年期初に、向こう3年間の中期経営計画を発表している。2017年度の期初に発表された計画(2017年度中期計画)では、2019年12月期において売上高9,204百万円、営業利益2,432百万円、当期純利益1,571百万円を予想している。2016年中期経営計画との比較では売上高が上方修正されているのに対して利益面では下方修正されているように見える。これは為替レートの前提を2016年中期経営計画の120円/ドルから2017年中期経営計画では107円/ドルに変更したためであり、実質的には上方修正になっていると弊社では理解している。

2017年度中期経営計画の考え方の前提条件として同社は、「2017年度は三本木工場月産20万枚、台南工場月産10万枚」、「2018年度以降は台南工場はボトルネック解消により10万枚超」としている。為替レートについては前述したように107円/ドルだ。

実際の状況は、三本木工場、台南工場ともに、生産能力を上回る生産月もある状況だ。また、弊社では、現在のタイトな需給に鑑みて、顧客からの要請でデボトルネックの時期や幅が前倒しされる可能性もあると考えている。そうしたユーザードリブンによる能力増強が実際に起これば、この中期経営計画は上方修正されることになるだろう。

この中期経営計画の実現に向けて、同社は経営方針として5つの項目を掲げ、それに取り組んでいる。内容的には2016年度中期経営計画から変更はない。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 RSテクノ Research Memo(10):為替レートの前提を修正しても増収増益基調が続く