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同社は、創業時からばねを中心とした金属加工事業を行ってきたが、将来的な事業の多角化を図るべく、CNT 事業への参入を決めた。CNT は銅などの従来素材に比べて電導性や熱伝導性などが優れ、これを応用した製品などにより大きな市場を形成する狙い。
CNTは結晶が集結しネットワーク化されると抵抗が発生することから、通電により発熱 する。実験段階で25%の省エネ効果と、一般的に使用されているニクロム線ヒーターに比べ消費電力が少なく、効率的な発熱が可能なため発熱体として様々な分野に使用されることが想定される。
「HEATNEX」は、CNTの結晶を含んだ溶液を調製し、それを塗布した個所に電極を接続することで発熱させる。優れた熱伝導効率と高い形状自由度により床・壁暖房などの住設分野、道路の融雪などのインフラ分野、温室などの農業分野、電気自動車などの輸送機器分野、衣料分野、ロボット分野など様々な市場への展開を図る。電極設計においても同社の金属加工技術を応用し、高い競争力も確保できる見込み。
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