■今後の見通し

4. クロマグロの完全養殖事業について
既述のように極洋<1301>では、2007年からクロマグロの養殖事業を手掛けてきた。天然の稚魚を採取して生簀に入れ、成魚に育てる事業では既に出荷が行われているが、人工の親魚から魚卵を採取してふ化させ、成魚まで育成する完全養殖には至っていなかった。しかし、いよいよこのクロマグロの完全養殖事業が最終局面(完全養殖成魚の初出荷)を迎えつつある。現在の予定では、今年末から来年初に初出荷の見込みであり、この初出荷に向けてグループ会社を含めて2018年3月期に約300百万円の投資を計画している。(上記の設備投資額参照)

結果的にどのようなマグロが出荷され、市場あるいは消費者からどのような評価を受けるかは未知数ではあるが、同社ではこの完全養殖マグロを積極的にブランド化することを計画しており、近い将来は鰹・鮪事業及び関連事業の大きな柱の一つになるのは間違いないだろう。いずれにしろ、年末以降に計画されている初出荷の動向は大いに注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 極洋 Research Memo(8):いよいよ完全養殖クロマグロが今年末に出荷予定