■中長期の成長戦略

1. 成長戦略
システムインテグレータ<3826>は中長期の成長戦略として、単一の製品に依存するのではなく、市場の拡大が見込める新製品を次々に企画・開発し、収益化していくことで、収益基盤を強固なものとし、成長を目指していく方針を示している。開発するソフトウェア製品については、その分野におけるデファクトスタンダードを目指せるものをターゲットとし、サービス形態としては売り切りではなく、クラウドサービスで提供することを基本方針としている。クラウドサービスとすることで収益の安定性を高めながら、成長を目指していくことになる。現時点で言えば、「SI Object Browser」シリーズや「OBPM」、「GRANDIT」「SI Web Shopping」などが収益基盤となっており、次代の収益柱として「OBDZ」や「SOCS」等を育成中といった段階にある。

2. 経営課題
一方で、経営課題も明るみとなっている。2014年2月期から4期間のうちに2件の大型プロジェクトで不採算案件が発生したことだ。同社は「OBPM」の導入によって不採算案件の発生件数をここ数年で減らしてきたが、大型案件で不採算になることを防げなかった点が課題として浮かび上がった。2つの案件ともに、リスクの早期発見が遅れたことが原因だが、同社ではこうしたリスクの早期把握及び迅速な対応を行う仕組みを既に導入しており、今後はこうした仕組みを適切に運用することで不採算案件の発生を防いでいく方針となっている。不採算案件の発生がなければ、今後も業績は順調に拡大していく可能性が高いと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 システムインテ Research Memo(8):業界デファクトスタンダードとなる新製品を育成し、年率2ケタ成長を目指す