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皆さま、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子です。
『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース・情報も交えながらお話しする連載の第12回目です。
今回からは、フィスコアプリとレーダースクリーンの組み合わせ技について、具体的なテーマや銘柄とともにご紹介します。今回、私が注目したフィスコアプリの記事は「世界的なサイバー攻撃、英では国営医療システムも被害」というものです。
●世界的なサイバー攻撃、英では国営医療システムも被害
記事によると、2017年5月12日、数十カ国のコンピューターシステムが大規模なサイバー攻撃を受け、障害に見舞われたとのこと。企業や病院・学校などに対する大規模サイバー攻撃で、150ヶ国もの国々で被害が発生したようです。別の報道では、日産<7201>の提携先でもあるフランスの自動車メーカー「ルノー」も国内最大規模の工場で生産を停止するなど、被害は拡大していると伝わっています。正体不明のハッカーらは、かつて米国家安全保障局(NSA)が利用していたとされるソフトウエアの脆弱性を標的にしたと報じられています。このような背景から、足元ではセキュリティー関連銘柄に資金が流入しています。
そこで、セキュリティー関連銘柄をフィスコアプリで調べてみたところ、下記の銘柄が代表的とみられます。
○代表的なセキュリティー関連銘柄
デジタルアーツ<2326>、セキュアヴェイル<3042>、テリロジー<3356>、FFRI<3692>、ディー・ディー・エス<3782>、ラック<3857>、アズジェント<4288>
●トレードステーションで銘柄ピックアップ
ここからはトレードステーションが活躍する場面です。トレードステーションのレーダースクリーンに上記の銘柄群を登録したあと、チャートで各銘柄をチェックすると、週足レベルで右肩上がりとなっている銘柄はデジタルアーツ<2326>でした。
また、週足で移動平均線がゴールデンクロスした後の、初押しの銘柄はセキュアヴェイル<3042>ですので、今回は同社について少し掘り下げたいと思います。
○セキュアヴェイル<3042>
同社はネットワークセキュリティー事業を展開しています。ネットワーク上の脅威に対し、システムのセキュリティ確保を支援するサービスを提供しており、外部からのサイバー攻撃を24時間365日体制で監視し、2時間以内の緊急対応も可能とのこと。17年3月期の経常利益(非連結)は前期比6.7%増の5400万円に伸びていますが、会社予想では18年3月期は前期比46.3%減の2900万円となる見通しです。ただし、長期経営ビジョンとして2021年には経常利益3億円を目指しているようです。今後クラウドが社会に浸透していく流れがますます強まると想定されるなか、企業等からのニーズの高まりから、注目すべきセキュリティー関連銘柄といえそうです。
●カスタムシンボルリストの活用
セキュリティー関連銘柄はサイバー攻撃などのニュースが出る度に話題になります。しかし、このような材料株は話題が去ると物色も少なくなるため、常に監視対象としておくのは非効率的です。そのため、物色がなくなったらレーダースクリーンから外し、他の銘柄を入れるようにしている方もいるようですが、再度セキュリティー関連銘柄が盛り上がってきた場合には、また関連銘柄を探して一から入力しなければいけません。
こんなとき、「カスタムシンボルリスト」を活用すれば、再び材料が出たときに前回入力した銘柄群を一瞬で登録することができるので便利です。シンボルリストとは、銘柄群(銘柄グループ)のこと。カスタムシンボルリストは、自分の好きな銘柄グループに名前をつけて保存できる機能です。
例えば先程のセキュリティー関連銘柄をカスタムシンボルリストに登録しておけば、空のレーダースクリーンに前回登録した銘柄をすぐに呼び出すことができます。一度登録したカスタムシンボルリストには新たに銘柄を追加したり、削除したりすることも可能です。
他にも、アップルの新製品情報が出たら「アップル関連銘柄」、北朝鮮情勢に関する話題が高まれば「軍事関連銘柄」、円安が進めば「輸出関連銘柄」・・・など、その時折にホットな銘柄グループを瞬時に出せるようにしておけば、銘柄監視の効率も格段にアップします。
次回からは、今回のような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションの便利な機能についてお話します。
※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。
(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)
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