■中長期の成長戦略

2. 今後の事業戦略
ナガイレーベン<7447>を取り巻く事業環境は、当面は追い風と言える。厚生労働省が発表した資料によれば、看護職員数は2013年の157万人から2025年には最大で206万人に増加すると予測されている。さらに介護職員数も2013年の177万人から2025年には253万人と予測されている。このような事業環境のなかで、同社は以下のような戦略によって中期的な成長を達成していく計画だ。

(1) 売上拡大に向けた営業戦略
a) 現在の主力である看護・介護等コア市場をさらに深堀りしてシェアアップを図る。
b) 既存の主力商品であるヘルスケアウェアに加え、患者ウェア、手術ウェア等の周辺市場をさらに開拓する。
c) 同社が持っている素材・縫製の技術ノウハウや販売網を生かして新市場を開拓する。

(2) 安定供給に向けた生産戦略
a) 国内の労働市場がタイト化するなかで、国内生産メーカーに対して賃上げ対応し生産体制を一段と強化する。
b) 素材メーカー・商社との取り組みを強化し新商品開発力を高める。
c) クイックレスポンス、小ロット多品種生産への対応力をさらに強化する。

(3) 収益力安定に向けた戦略
a) 国内生産から海外生産へのシフトをさらに進める。
b) EPA、FTAなどの優遇税制を積極的に活用する。
c) 為替を含めた生産コストの変動に対して機敏な価格改定により事業収益性を確保する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ナガイレーベ Research Memo(8):良好な事業環境を追い風に営業戦略、生産戦略、収益力安定戦略を掲げる