■学研ホールディングス<9470>の今後の見通し

2. セグメント別見通し
セグメント別状況は、教育分野全体では、売上高80,000百万円(前期比3.9%増)、営業利益2,300百万円(同4.2%減)と増収減益、一方で医療福祉分野では、売上高20,000百万円(同5.8%増)、営業利益550百万円(同66.7%増)と予想されている。その他(内部調整額を含む)は、売上高3,000百万円(同4.2%減)、営業利益50百万円(前期1百万円)の予想だ。

教育分野の内訳では、教育サービス事業は売上高28,500百万円(前期比3.7%増)、営業利益1,250百万円(同10.9%減)を見込んでいる。2016年4月の月謝改定(8%アップ)が通年で寄与するため増収予想だが、一方で、個別学習システムなどの費用増によりセグメント利益は減益の見込みだ。教育コンテンツ事業は売上高34,500百万円(同5.6%増)、営業利益650百万円(同2.8%減)が見込まれている。売上高は増加するものの、コンテンツへの先行的な費用も発生するため微減益を織り込んでいる。教育ソリューション事業は売上高17,000百万円(同1.0%増)、営業利益400百万円(同21.6%増)と予想され、商品競争力や提案力を高めることで増収・増益を見込んでいる。

医療福祉分野の内訳では、高齢者福祉事業においては施設数を前期末の102から111へ9施設増加させる一方で、入居率を前期実績の87.2%から92.2%へアップすることを目指す。さらに子育て支援事業においては、施設数を同35から39へ4施設増加させる一方で、充足率を同84.4%から86.7%へアップすることを目指す。これによって、堅調な業績拡大を見込んでいる。

3. 2017年9月期第1四半期(実績)
足元の業績を見ると、既に2017年9月期第1四半期決算が発表されており、売上高23,193百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益128百万円(同15.9%増)、経常利益216百万円(同24.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益295百万円(前年同期は53百万円の損失)であった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 学研HD Research Memo(5):教育分野は投資等で減益予想ながら医療福祉分野が増益に貢献