2016年7月にリリースした「mitoco(ミトコ)」は、これまでシステムの開発・保守担当者を対象に製品を開発してきた同社にとって初となるソーシャルウェア(グループウェア)製品である。現在、政府を挙げて推進している「働き方改革」では、在宅勤務など柔軟な働き方への対応を企業にも求めており、企業のコミュニケーションツールとしてグループウェアの活用が、今後一層重要になっていくとみられている。同社の「mitoco」が現在、多くの企業で使用されている競合製品と異なるのは、そのクラウド特性だろう。他社製品では、古くに設計されたデータベースエンジンを使っているなど現在のクラウド環境を前提とした設計がされておらないため、スマートフォン対応が難しいなど、本来の機能を発揮するにはシステム上に著しい負荷をかけなればならないなどの問題がある。「mitoco」では、クラウドでの使用を前提として開発されているほか、必要とする機能をシンプルな操作体系で提供しており、他社のアプリと連携するプラットフォームとしての拡張性が高いため、システムの管理者だけでなく一般の社員にとっても使いやすいのが特徴である。また、同社はITデバイスメーカーであるエコモットと共同で、「mitoco」に会議室利用状況センサーや車両管理などのIoTオプションサービスも提供している。会議室利用状況センサーを取り付けることで、会議室の利用の予約が入っているけれども実際に使用されていない場合は、システムから自動で予約者にメッセージを出したり、予約者から返答がなければ予約を解除することも可能としている。車両管理も同様で、車両の予約と使用状況について効率的に運用できるほか、ドライブレコーダーで稼働の有無やトラブルの状況、傾向などについて管理部門で把握することも可能だ。早くもSOMPOシステムズ(株)、東京海上日動火災保険(株)、(株)日本経済新聞社などで採用されており、今後の受注拡大が期待される。なお、「mitoco」の名前の由来は、「More in today’s company~もっと、今の会社に関わろう~」である。