以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家Hama氏(ブログ「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年4月30日19時に執筆


「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」のHamaです。


桜の花はすっかり散ってしまいましたが、変わって青葉茂る季節が到来し、日本はゴールデンウィークに突入しています。

前回は、「森を見て、木を見る」というテーマで株式投資についてお話ししましたが、今回はこのことを踏まえて、ゴールデンウィークを挟んだ市場の見通しを、いくつかの視点から見ておきたいと思います。


波乱含みを予感させる「3日新甫(しんぽ)」で始まった4月相場ですが、終わってみれば、月足陽線。

それも、長い下髭をつけて月末の取引を終えています。
※「新甫」とは、「月が替わって新しく始まる相場」を意味しますが、2日新甫、3日新甫、また、その月は荒れることが多いと言われています。

地政学的リスク(北朝鮮)、欧州政治リスク(仏大統領選)は、不安払拭のトリガーとなり、株価は急回復となっています。


4月前半に45%を超えていた空売り比率は、4月最終週に大幅に低下しており、26日(水)には35%台にまで低下しています。

新年度相場に入り低迷が続いていた日本市場ですが、26日にようやく出遅れの主力株にも積極的な買いが入りました。

ただ、上昇の原動力は、売り方の買い戻しがメインであることを忘れてはいけません。

大きく上昇した4月最終週でしたが、5日間のうち4日間が出来高20億株割れ。

26日(水)には、なんとか20億株を超えていますが、値幅の割にはエネルギーを感じない相場つきとなっています。

さて、ゴールデンウィーク明けの市場はどうなるでしょうか?

これまで何度も跳ね返されてきた19,000円中盤の壁を突破することができるのでしょうか?

直近で言えることは、上記に記した通り、足元の日本市場には、まだ高値を買い上がっていくエネルギーを感じないということ。

GW以降の日本市場を見通した場合、地政学的リスクは別として、そのカギを握るのは、

1. いくつかの指標でやや勢いを失いつつある様に見える米経済の最新状況
2. 協調減産延長を模索する産油国の動向と原油価格

そして

3. 15日まで続く国内決算の中身

ということになりそうです。

まず、日本がGWで休場の間、米国では重要指標の発表と重要イベントが続きます。

5/1 (月)~ 5/5(金)
■米国重要経済指標
3月個人消費支出
4月 ISM製造業景況指数
4月 ADP雇用統計
4月 ISM非製造業景況指数
4月 非農業部門雇用者数変化
4月 失業率
■重要イベント
FOMC(米連邦公開市場委員会)(5/2~5/3)
アップルなどの主要企業の決算発表

比較的良好な決算が続いている米市場ですが、5月前半は日替わりで出てくる経済指標等に一喜一憂することになりそうです。

そして、連休以降の日本市場は、ひとまず上記イベントを終えた米市場の流れに左右されることになりそうです。


そして、次に気になるのが原油価格。

WTI原油先物価格は、4月末日時点で1バレル50ドルを割っており、テクニカル的には200日線付近に位置しています。

2016年2月の世界同時株安以降は200日線が支持線となってきた原油価格だけに、5月25日にウィーンで開催されるOPEC加盟国・非加盟国会合を前に、「協調減産の延長」に不協和音が生じれば、原油価格底割れからリスクオフ場面も想定されることになります。


そして、これら外的要因と並行して相場の流れを決めるのが、5月中旬まで続く国内決算。

特に、主力製造業の業績予想と想定為替レートによって、株価の割安感・割高感は大きく変わってくるでしょうから、個別銘柄は別として、市場全体の流れを読み解く上ではこのあたりが一つのポイントになりそうです。

決算発表以降は銘柄選別が進むことになりますが、「Sell in MAY」との相場格言は別として、ゴールデンウィーク明けの照準は、いつものごとく「森を見た上で、木を見る」、つまり、上記に示した様ないくつかの内外リスク要因を踏まえ全体相場を見極めたうえで、好業績銘柄、有望銘柄の押し目を拾っていくことが賢明と言えます。

「全体相場の見極め」と「有望銘柄の選定、そしてその押し目」が分からない、との声が聞こえてきそうですが、個人投資家が株式市場で生き残るには、「森を見て、木を見る」ことを毎日積み重ねていく以外に近道はありません。「森を見て、木を見る」については、【FISCOソーシャルレポーター】Hamaと検索していただければ、過去の記事が読めます。

また、ブログでは株式投資初心者の皆さんを対象に、相場全体を見極めるための「基礎投資学習ツール」を5月より公開しておりますので(無料)、毎日の相場学習にお役立ていただければと思います。


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執筆者名:Hama
ブログ名:実践で学ぶ、負けない現代株式投資




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情報提供元: FISCO
記事名:「 【FISCOソーシャルレポーター】Hama:ゴールデンウィーク後の市場はどうなる?