■業績動向

5. 施設管理事業・シネマ事業
SDエンターテイメント<4650>の施設管理事業の第3四半期累計期間の業績は、売上高923百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益231百万円(同126.5%増)と増収かつ大幅増益となった。このうちシネマ事業の売上高は722百万円で前年同期比8.1%の増収となった。劇場へのカフェの設置で飲食収入が増えたほか、スクリーン増設も寄与した。利益面では、増収額以上の増益額となっているが、この中には賃料減額交渉の成果なども含まれていると弊社ではみている。

日本の映画市場は、スクリーン数が東日本大震災後の一時期を除いて緩やかな増加基調をたどるほか、映画公開数は2012、3年ごろから急激に増加した。これに呼応して映画館来場者数も2011年を直近の底に回復が続き、2016年は1億8,000万人を突破した。2014年の「アナと雪の女王」(興行収入254.8億円)や2016年の「君の名は。」(同247.8億円)は別格の存在だが、興行収入80億円~100億円のヒット作は例年複数本生まれている。こうした中同社は、カフェ併設やスクリーン増設などの自助努力の施策も強化しており、業界全体の右肩上がりと歩調を合わせた収益拡大が続くと期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 SDエンター Research Memo(7):ヒット作効果に加え、カフェ併設やスクリーン増設で順調な拡大が続く