キャンバス<4575>は10日、同社が創出した抗癌剤候補化合物CBP501について、米国FDAから米国での臨床試験(フェーズ1b試験)開始の承認を取得したと発表。同社はCBP501と免疫系抗癌剤を併用する臨床試験を立案し、資金使途の変更を2016年9月27日に公表した上で準備を進め、米国FDAへ本件臨床試験にかかるIND申請(臨床試験開始申請)を実施していた。本件臨床試験にかかる開発費の計上は第2四半期及び通期業績予想(2017年1月4日公表)に織り込み済。

今回実施するフェーズ1b試験において、CBP501と免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ(商品名:オプジーボ)の併用について安全性及び有効性を確認することができれば、CBP501について獲得努力を続けている製薬企業との提携の成立可能性が高まると考えられる。

一般に免疫チェックポイント阻害剤の効く患者の比率は小さい(肺癌では2割)。他の抗癌剤等の併用で作用が増強されれば、その比率を向上させることができると考えられることから、各社が多種多様な併用臨床試験を進めている。
キャンバスは、非臨床試験では既に、CBP501・プラチナ系抗癌剤・免疫系抗癌剤の併用で作用が増強されることを示すデータを獲得している。今回の臨床試験で、免疫系抗癌剤との併用時のCBP501の安全性はもとより、免疫チェックポイント阻害剤の効く患者の比率をCBP501が増大させる可能性がより強く示されることを目指すという。




<FA>

情報提供元: FISCO
記事名:「 キャンバス---CBP501における米国での臨床試験(フェーズ1b試験)開始の承認取得