■会社概要

1. 会社概要
カンロ<2216>は、飴やグミなどの製造販売を行うキャンディメーカー。創業は大正元年の1912年で、キャンディ業界の老舗と言える。1955年に発売開始したしょうゆを隠し味に使用したカンロ飴が大ヒットし、現在の会社名もこの商品名に由来する。1980年代にはのど飴の発売、1990年代のグミやノンシュガー飴などを上市、最近では、「ピュレグミ」や「金のミルクキャンディ」シリーズが有名。

なお、本稿においては、特段の記載がない限り、キャンディ=飴菓子(ハードキャンディ、ソフトキャンディ、キャラメル)+グミと定義している。

2. 沿革
同社は、1912年に初代社長である宮本政一(みやもとまさいち)氏が個人で山口県光市に製菓業「宮本製菓所」を始めたのが起源。戦後の1950年「宮本製菓株式会社」に株式会社化、1959年に長野県松本市に松本工場を新設した。1955年に上市したカンロ飴が大ヒット、同社は1960年にこの商品名をもとに「カンロ株式会社」に改称した。1962年には東京証券取引所第2部に株式を上場、工場の新設なども続いた。1973年には三菱商事と業務提携及び販売総代理店契約を締結している。1980年以降も事業拡大は続き、1982年に松本工場、1995年に光工場を移転、2011年に長野県朝日村に朝日工場を新設するなど生産設備も拡大した。2015年5月には本社研究室を東京都江東区に移転し、事業所名を豊洲研究所に改称している。

3.主な商品の推移
創業時は、梅鉢・銀世界・焼物を取り扱っていたが、1955年に発売開始された、しょうゆ味を隠し味にした「カンロ飴」が大ヒットとなった。その後も、美容ガム「ピンクレディー」、「頭脳ガム」、「カンロ黒飴」、「ナッツボン」、「金字糖」、「バナナチップス」、「カティサーク」と続いた。1981年には菓子食品分野で初となる「のど飴」を発売、「健康のど飴」も続いた。1991年には「ジューシーグミ」を発売開始、翌1992年には「ノンシュガーのど飴」、1998年には「ノンシュガー果実のど飴」、2001年には「ノンシュガー珈琲茶館」が上市された。2001年は「焼き梅」が発売開始され、素材菓子シリーズがスタートした年でもある。翌2002年には「ピュレグミ」及び「海苔と梅のはさみ焼き」などが発売されている。その後も、生活を彩るキャンディの新商品の投入が続き、2012年には同社の主要商品である「金のミルクキャンディ」シリーズが顧客の支持を受けた。直近では、2017年3月6日に「ピエール・エルメの新味覚キャンディイスパハン」が発売開始されている。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 カンロ Research Memo(2):大正元年創業のキャンディ業界の老舗