ワコム<6727>は14日、導入を進めていた基幹業務システムの一部減損処理および特損計上に伴う業績下方修正と役員報酬の減額、また合わせて、利益重視経営への転換による中長期的な企業価値の成長を目指すとして、同社グループでの新たな取り組みについて発表。

同社は2015年4月に中期経営計画の「ワコム戦略経営計画SBP-2019」を策定し、新規事業開拓と既存事業強化に取り組みつつ、それを支える社内のグローバルIT基盤を確立するためにグローバル基幹業務システムへの大型設備投資も実行してきた。だが、2017年3月期まで、計画で想定した売上、利益の成長ラインを大きく下回る見通しとなった。

このような状況のもと、経営資源の制約を踏まえて事業戦略の優先順位を見直し、売上成長に見合った最適なコスト構造を確立し、利益重視経営への転換を図ることを発表。システム導入計画の見直しや人員削減を含めたグローバル組織体制の最適化を行い、来年度以降の業績回復への道筋をつけるため、コスト構造の改善に取り組む。また、経営判断の質の向上にも取り組むとし、経営トップの世代交代を進めるためにグループ役員等候補者の選定と提言を行う指名委員会の設置や、取締役会での建設的な議論を促すために取締役会議長の選任方法を見直す。また、それに合わせて、2018年3月末を以て代表取締役の交代も予定しており、新たな中期経営計画の策定については、後任代表取締候補者が中心となって進め、2018年春の発表を予定している。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ワコム---利益重視経営への転換と経営判断の質の向上に取り組む