オンコリスバイオファーマ<4588>は14日、日本国内で初となる腫瘍溶解ウイルス テロメライシン(R)(OBP-301)の企業治験を実施するため、食道がん患者を対象としたPhase1臨床試験の治験実施申請を医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ提出したと発表。同社は「がんを切らずに治す」というコンセプトに基づき開発をしているテロメライシンの研究開発を国内外で進めている。

本試験では、外科手術による切除や根治的化学放射線療法が困難な食道がん患者を対象として、放射線治療併用によるテロメライシンの安全性・有効性・腫瘍免疫応答の評価を実施する予定。国内では既に、岡山大学教授による同疾患を対象としたテロメライシンと放射線の併用に関する医師主導臨床研究が進行しているが、今回のPhase1臨床試験は、同社が実施する企業治験となり、テロメライシンに関し企業治験が実施されるのは日本国内初。なお、2017年12月期中に、本企業治験のPhase1臨床試験推進を目的とした新たな資金調達の予定はないとのこと。

テロメライシンは米国で各種固形がんを対象とするPhase1臨床試験が完了しており、その安全性が確認されている。また現在、台湾・韓国で肝細胞がんを対象としたPhase 1/2臨床試験が進行中のほか、2016年8月には米国食品医薬品局(FDA)に対し、悪性黒色腫(メラノーマ)を適応症とするPhase2臨床試験開始のためのプロトコル申請を実施している。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 オンコリスバイオファーマ---日本国内初となるテロメライシンの企業治験実施を申請