■インテリックス<8940>の今後の見通し

3. リノベーション市場の見通し
首都圏のマンション販売動向について見ると、2016年は中古マンション販売戸数が前年比6.9%増の37,189戸となり、初めて新築マンション供給戸数を上回った。新築マンションについては建築費高騰の影響により、デベロッパーの開発意欲が冷え込んだことが減少要因となっている。中古マンションの販売件数については、足元も前年同月比で1桁増ペースと堅調を持続しており、2017年についても安定した成長が見込まれる。

こうしたなかでリノベーションマンション市場は、今後も着実に拡大していくことが予想される。全国マンションストックの半数となる約300万戸がリノベーションを必要とする築20年以上の物件であり、今後もストック戸数は年々増加傾向が続き、2030年には577万戸まで拡大することが予想されていることに加えて、リノベーションを手掛ける企業がここ数年で増加してきたことが背景にある。リノベーション住宅の認知度向上と流通促進に向けて2009年に発足した一般社団法人リノベーション住宅推進協議会の会員数(不動産、設計、ハウスメーカー、住設メーカー等)で見ると、協会発足時の117会員から2016年9月時点では716会員まで拡大している。同社にとっては競争激化によるマイナスの面も首都圏で出てきてはいるものの、地方での拡大や自社施工能力を拡大していくことにより差別化を図りながら、成長を目指していく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 インテリックス Research Memo(6):リノベーションマンション市場は、今後も着実に拡大か