■業績動向

(2)財政状態

レカム<3323>の貸借対照表を見ると、2016年9月期末における総資産は前期末比503百万円増加し2,602百万円となった。流動資産が、現金及び預金の増加494百万円、売掛金の増加70百万円などにより491百万円増加したことが主要因。

負債合計は前期末に比べ68百万円減少し1,091百万円となった。買掛金の増加90百万円、預り金の増加32百万円などにより流動負債が68百万円増加したものの、長期借入金の返済69百万円が進んだことにより固定負債が138百万円減少したことによる。有利子負債は長期借入金の返済により前期末に比べ128百万円減少し306百万円となった。

純資産は1,510百万円となり、前期末に比べ572百万円増加した。新株式の発行及び新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金の増加514百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加56百万円、子会社株式売却による非支配株主持分の増加28百万円がプラス寄与した。

キャッシュ・フローの状況について見ると、2016年9月期末における現金及び現金同等物は前期末に比べ494百万円増加し903百万円となった。キャッシュ・フロー毎の増減要因を見ると、売上債権の増加79百万円、法人税等の支払額36百万円などのマイナス要因があったものの、営業キャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益109百万円、仕入債務の増加102百万円、たな卸資産の減少62百万円などから、210百万円の収入となった。投資キャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入61百万円があったものの、投資有価証券の取得95百万円、営業譲受による支出19百万円などにより、89百万円の支出となった。一方、財務キャッシュ・フローは、有利子負債の借換及び返済を進めたことにより、長期借入金が78百万円減少したなどのマイナス要因があったものの、第三者割当による新株式及び新株予約権の行使による払込等441百万円などにより、401百万円の収入となった。

経営指標を見ると、健全性を表す自己資本比率は54.6%へ上昇し当面と目標としてきた50%をクリアしたほか、流動比率も225.4%となり一般的に健全とされる200%を超えた。また、D/Eレシオも有利子負債の削減が進んだことから、0.22へ低下し、財務の健全化が鮮明になった。一方、収益性を表す自己資本当期純利益率(ROE)は4.7%へ改善したほか、総資産経常利益率、営業利益率はそろってプラス転換し、財務とともに収益も改善が進んでいることを裏付ける格好となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )



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情報提供元: FISCO
記事名:「 レカム Research Memo(6):第三者割当増資等の資金調達で自己資本比率は当面の目標である50%を超える