窪田製薬ホールディングス<4596>は2016年4月に英国マンチェスター大学と、網膜色素変性を含む網膜変性疾患の治療を対象とするオプトジェネティクス(光遺伝学治療)の開発権、並びに全世界での販売権を得る独占契約を締結した。オプトジェネティクスとは網膜の光感受性がない細胞に、光によって活性化されるタンパク質を発現させることにより、光感受性機能を網膜に再生させる治療法となる。ウイルスベクターを利用し、網膜のオン型双極細胞に光の感受性が高いヒトロドプシン※を注射投与することで、視機能の再生を図る仕組みとなる。今回の契約はマンチェスター大学の技術移転機関であるUMIP(University of Manchester Intellectual Property)との間で締結しており、契約額0.2百万ドルを当第2四半期に計上している。
※1 Vaidya P, Vaidya A(2015) Retinitis Pigmentosa: Disease Encumbrance in the Eurozone. Int J Ophthalmol Clin Res 2:030 ※2日本眼科学会によれば、国内では10万人に18.7人の患者数がいると推定されている。