以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「hina」氏(ブログ:hinaの株ブログ」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2023年1月12日15時に執筆

『hinaの株ブログ』を執筆しておりますhinaと申します。ニッポン放送の人気番組【飯田浩司のOK!Cozy up!週末増刊号】に毎週レギュラー出演中。Yahoo!特設掲示板にて、「ピストン西沢とhinaの投資部屋」を運営中。CAMPFIREコミュニティにて投資情報配信サロン「hinaの株プレミアム」を開設、市場営業日には毎日メルマガを配信しています。株の入門書『超ど素人が極める株』は翔泳社から出版。増刷中です。

日経平均株価は前日比変わらずを挟んで冴えない展開となっていますが、TOPIXはそれに比べれば堅調な展開となっています。一つには、メガバンクを中心とした銀行株の堅調ぶりがTOPIXを押し上げる動きとなっています。メガバンクの買われている理由については『日銀、大規模緩和の副作用点検へ…年末の政策修正後も市場金利にゆがみ』という読売新聞の記事が話題になったことです。

日銀の金融政策決定会合を来週に控えています。その前に少し市場の反応を見るかのような記事が出た感じでしょうか。日銀は前回の金融政策決定会合で長期金利の変動幅の上限の引き上げを発表しました。日銀はイールドカーブ・コントロールという金利の誘導目標で、金利の調整をしています。イールドカーブというのは、債券の利回りを年限ごとにいくらいくらと並べて線で結んだものです。

10年国債というのが長期金利の調節に使われるのですが、そこだけ日銀が金利が上がらないように強固に買い支えていたので、金利の線が10年のところだけ凹むような形で歪んでいたのです。それを真っ直ぐな斜め右上がりのイールドカーブにするべく、長期金利の変動上限を切り上げたのです。それから一ヶ月弱の間に、その効果がどうだったかというのを点検するということのようです。ニュース記事には、日銀の狙いと異なる金利の動きが見られるので、「必要な場合には追加の政策修正を行う」 とありました。これに反応したのがメガバンクを中心とした銀行株です。必要な追加の政策修正ということは、更なる金利上昇の容認というような政策もあるかも、と読み取れます。

金利上昇の恩恵セクターとして、銀行株は徐々に買われていきました。三井住友FG<8316>や三菱UFJ<8306>の株価は上昇となっています。住宅ローンの変動金利は短期金利の影響を受け、固定金利は長期金利の影響をより大きく受けます。固定金利の引き上げによって、銀行は収益改善期待が高まります。
1月18日の金融政策決定会合後の政策発表前後で、これらの銘柄は大きな値動きになる可能性が高いと思われます。期待から買われていますので、発表のタイミングか、その前ぐらいにピークアウトして反対売買にさらされる、というパターンはありがちではあります。上にいくか、下にいくかはわかりませんが、大きな変動が見込まれますので、リスクを嫌うのなら、ポジションは事前に落とし気味のほうが良いかもしれません。

また昨年12月中頃から下げ続きとなっていた伊藤忠<8001>や三菱商事<8058>などは小幅に切り返しとなってきています。主力どころの中でも、12月以降弱さが目立っていました商社株もそろそろいいところまで下がってきた感じでした。本格的な切り返しとなっていけるか、見ていきたいところです。

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執筆者名:hina
ブログ名:hinaの株ブログ

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情報提供元: FISCO
記事名:「 個人投資家hina:「銀行株の取り扱い方。金融政策決定会合に警戒。」【FISCOソーシャルレポーター】