23日の日経平均は反落。272.62円安の26235.25円(出来高概算11億6000万株)で取引を終えた。米半導体大手マイクロン・テクノロジーのさえない決算などを映して、前日の米国市場ではハイテク株などを中心に売られ、主要株価指数は下落。これを受け、東京市場でも半導体や電子部品関連株など値がさ株を中心に売りが先行した。日経平均は前場中盤にかけて下げ幅を広げ、26106.38円まで下げ幅を広げた。ただ、米国では11月の個人消費支出(PCE)などの経済指標が発表されることから、米国の景気動向を確認したいと見ている向きも多く、売りが一巡したあとは、模様眺めムードが強まり、26200円台で軟調な展開が続いていた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200に迫り、全体の6割超を占めた。セクター別では、保険、銀行、電気ガスなど5業種が上昇。一方、海運、非鉄金属、不動産、機械、精密機器など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東京海上<8766>、MS&AD<8725>、武田<4502>、三菱UFJ<8306>、ふくおか<8354>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、エーザイ<4523>、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、ダイキン<6367>が軟調だった。

前日の米国市場は、新規失業保険申請件数が小幅悪化にとどまったほか、7-9月期のGDP(国内総生産)確定値が上方修正され、米国経済の底堅さを印象付ける格好となった。米株安を受けた海外ファンドなどの短期筋が先物売りを仕掛けたことで、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。

市場の関心は、クリスマス休暇入りで市場参加が減少するなか、今夜発表される11月のPCE物価指数や12月のミシガン大学の消費者景況感指数確報で、景気の底堅さが確認されれば、利上げの長期化につながりかねず、前日の米国市場と同様に波乱展開になる可能性がある。なお、PCE物価指数では、総合指数・コア指数ともに10月からの減速が予想されている。13日に発表された米消費者物価指数(CPI)が市場予想以上に減速しただけに、弱い結果になることが見込まれている。

<FA>
情報提供元: FISCO
記事名:「 売りが一巡したあとは、26200円台での軟調な展開【クロージング】