22日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。米国内総生産(GDP)が底堅い内容なら、景気減速懸念のドル売り後退の見通し。ただ、日銀による一段の政策修正への思惑は継続し、円買い基調に振れやすい地合いとなりそうだ。

前日発表された米消費者信頼感指数は予想外に強い内容となり、前週から続いていた減速懸念のドル売りはいったん収束。ユーロ・ドルは直近の高値圏である1.06ドル半ば付近から値を下げ、ドル・円は131円半ばから132円半ばに浮上した。ただ、本日アジア市場で日経平均株価や上海総合指数などアジア主要指数は強含み、株高を好感した円売りが先行。一方、米株式先物の堅調地合いで、ドルはリスクオフの売りが優勢となった。

この後の海外市場は手がかりが乏しいなか、景気動向が注視される。米7-9月期GDPは3期ぶりにプラスへ浮上し、今晩の確定値は上方修正の改定値から横ばいの見通し。21日の消費者信頼感同様、景気減速懸念を弱められればドル売りは縮小しそうだ。ただ、日銀は金融政策決定会合で長短金利操作のうち長期金利の許容変動幅を拡大しており、目先も緩和政策縮小を進めると警戒される。円への買い圧力が続き、主要通貨を下押ししよう。

【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.2万件、前回:21.1万件)
・22:30 米・7-9月期GDP確定値(前期比年率予想:+2.9%、改定値:+2.9%)
・24:00 米・11月景気先行指数(前月比予想:-0.5%、10月:-0.8%)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米減速懸念は一服も日銀政策にらみ円買い継続