16日の米国長期債相場は横ばい。米宅配大手フェデックスが世界の需要鈍化ペースが加速すると予想したことや、米国株安を意識して長期債利回りは伸び悩んだ。2023年にかけてインフレ鈍化の可能性が高まることから、米連邦準備制度理事会(FRB)が想定よりも早く利下げに転じるとの思惑も浮上した。9月20−21日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では0.75ポイントの追加利上げが決定される見込みだが、年内3回のFOMC会合で合計2ポイントの追加利上げが行われる可能性はやや低下した。2年−10年のイールドカーブはやや平坦化。

CMEのFedWatchによると、16日時点で9月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が3.00-3.25%となる確率は82%。2022年12月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が4.00-4.25%以上となる確率は88%程度。10年債利回りは3.488%近辺まで上昇した後、3.411%近辺まで反落したが、ニューヨーク市場の中盤にかけて3.46%近辺まで反発し、取引終了時点にかけて3.449%近辺で推移。

イールドカーブは、まちまちの動き。2年−10年は-41.20bp近辺、2−30年は-35.00bp近辺で引けた。2年債利回りは3.87%(前日比:+1bp)、10年債利回りは3.45%(前日比0bp)、30年債利回りは、3.51%(前日比:+4bp)で取引を終えた。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY債券:米長期債相場は横ばい、米国株安などを意識して長期債利回りは伸び悩む