米国株式市場は反発。ダウ平均は30.12ドル高の31135.09ドル、ナスダックは86.11ポイント高の11719.68で取引を終了した。昨日の大幅下落の反動で買われたほか、8月生産者物価指数(PPI)で若干改善が見られたため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念が緩和し買戻しが先行し、寄り付き後、上昇。しかし、FRBの大幅利上げ計画は変わらずとの見方から長期金利が続伸すると再び売りに転じた。引けにかけ、金利の上昇が一段落するとハイテク株の買いが相場を支え、主要株式指数はプラス圏を回復し終了。セクター別では、エネルギー、自動車・自動車部品が上昇した一方で、不動産、素材が下落した。

コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)はインベスター・デーにおいて事業改革案を発表、中国に焦点を置き、今後3年間の見通しを引き上げたことが好感され、上昇。バイオのモデルナ(MRNA)は最高経営責任者(CEO)が同社開発の新型コロナワクチンを中国に供給する可能性に言及したとの報道で、売り上げ増期待に買われ、上昇した。製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)はバイデン政権が発表したインフレ抑制策の2023年実施とともに課税対象となる前に50億ドル規模の自社株買い計画を発表し、上昇。アプリケーションソフトウエア会社のトゥイリオ(TWLO)はコスト削減の一環となる人員削減計画を発表し、買われた。また、動画配信のネットフリックス(NFLX)は広告付きの低額プランでの視聴者が23年第3四半期までに4000万人に達成するとの見通しが報じられ、上昇。一方で、鉄道会社のユニオン・パシフィック(UNP)やCSX(CSX)は労働条件を巡る交渉が難航しており、労組のストライキ突入が警戒され、それぞれ売られた。

バイデン政権は、株式市場は経済動向を示すひとつの指針だとコメントした。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ30ドル高、高インフレへの脅威が緩和