米国株式市場は大幅反落。ダウ平均は1276.37ドル安の31104.97ドル、ナスダックは632.84ポイント安の11633.57で取引を終了した。8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念に売られ、寄り付き後、大きく下落。長期金利の急伸でハイテクの売りも加速し、相場をさらに押し下げた。同時にFRBの過剰な利上げによる景気後退入り懸念も浮上し、サービスや小売りなどを中心に売られ、一段安となった。引けにかけても売り止まず、ポジション手仕舞いの売りも巻き込み主要株式指数は大幅安で終了。セクター別では、半導体・同製造装置、小売りが大幅下落した。

航空会社のユナイテッド(UAL)やアメリカン(AAL)、クルーズ船運営のカーニバル(CCL)、カジノ運営のウィン・リゾーツ(WYNN)などはインフレ高進に伴う景気減速で消費が滞り売上減を警戒した売りが軒並み優勢となった。住宅建設会社のDRホールトン(DHI)やレナー(LEN)は固定住宅ローン金利の30年物が6.28%まで上昇し14年ぶり高水準に達したため需要鈍化で売り上げ減少懸念にそれぞれ下落。ソーシャルネットワーキングプラットフォームのフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)はやはり同社が運営する「インスタグラム」のメンバー利用時間が、「ティックトック」の利用時間の10分の1以下だと、ウォールストリートジャーナル紙が報じ、業績悪化懸念に売られ、下落。高級衣料レンタルのレント・ザ・ランウエイ(RENT)は第2四半期決算で有料会員メンバーの伸びが鈍化したことが明らかになり売られた。短文投稿サイトを運営するツィッター(TWTR)は、電気自動車メーカーテスラ(TSLA)のマスク氏による440億ドル規模の買収提案を承認したとの報道を受けて買われ小幅高。

投資家の恐怖心理を示すVIX指数は28.15まで上昇し7月14日以降で最高となった。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ1276ドル安、大幅利上げを警戒