24日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。今晩発表の米耐久財受注など経済指標が低調な内容なら減速懸念によるドル売りが先行しよう。ただ、米引き締め期待の継続やウクライナ情勢悪化への警戒からドル買いは継続しそうだ。

前日発表された米PMIはサービス業が景気の好不況の境目である50を大きく下回り、住宅関連も含め予想外に低調な経済指標を嫌気したドル売りが先行。ただ、ユーロ圏経済の先行き不透明感が深まるなかユーロ・ドルは1.00ドル台に再浮上できずに失速し、ドル・円は135円80銭付近まで急落後は値を戻した。本日アジア市場はリスクオフのムードが広がるなかドル買いに振れ、ドル・円は136円半ばから137円付近に戻した。

この後の海外市場は地政学リスクと米金融政策がテーマ。本日はウクライナが1991年に旧ソ連から独立した記念日に当たり、ロシアによる同国への攻撃が激化するとの警戒感から安全通貨のドルと円が買われやすい。一方、今晩の米耐久財受注は前回より弱い内容ならドル売り材料になりやすい。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)では慎重姿勢の当局者が目先の政策についてタカ派的な見解が示しており、ドル買い地合いを支えそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 南ア・7月消費者物価指数(前年比予想:+7.8%、6月:+7.4%)
・21:30 米・7月耐久財受注速報値(前月比予想:+0.8%、6月:+2.0%)
・23:00 米・7月中古住宅販売成約指数(前月比予想:-2.8%、6月:-8.6%)
・02:00 米財務省・5年債入札

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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、下押し圧力も米引締期待でドル買い継続