欧州中央銀行(ECB)は定例理事会で中期的なインフレ高進に対処するため、政策金利を0.5%引き上げる決定をした。2011年以来で初めて。同時に、危機対策ツール(TPI)を発表。TPIにより、ECBの大幅利上げの選択肢が増えたとした。今後は、ECBはデータ次第で、各会合ごとに金融政策を決定するとのガイダンスに変更。ラガルド総裁は会合後の会見で、ユーロ安が大幅な利上げ決定の一因となったことを明らかにした。

予想外の大幅利上げを受けて一時ユーロ買いが加速し、ユーロ・ドルは1.0278ドルまで上昇。その後、ラガルド総裁が大幅な利上げによって、最終的な金利水準が変わることはないと発言したため、ユーロ売りが加速し1.0154ドルまで反落する荒い展開。ユーロ・円は142円32銭まで上昇後、140円58銭まで反落した。

【金融政策】
・欧州中央銀行(ECB)
・主要政策金利を0.5ポイント引き上げ0.5%に決定
・預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を0.5ポイント引き上げ0.00%
に決定
・限界貸出金利(上限)を0.5ポイント引き上げ0.00%に決定

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情報提供元: FISCO
記事名:「 【市場反応】ECBが11年ぶり利上げ、予想以上の幅も最終的な水準変えず