30日のドル・円は、東京市場では123円20銭から121円32銭まで下落。欧米市場では、121円53銭から122円24銭まで反発し、121円83銭で取引終了。本日31日のドル・円は主に122円を挟んだ水準で推移か。ウクライナ情勢は流動的であり、安全逃避的なドル買いは継続する可能性がある。

30日の米国株式市場で主要株価指数は弱含み。ロシアとウクライナの停戦交渉に進展の兆しが見られないことなどが嫌気された。米長期債利回りは低下し、ドルは下げ渋った。報道によると、バイデン米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は30日に電話会談を行った。米国によるウクライナへの追加支援や対ロシア制裁、ロシア・ウクライナ間の停戦交渉などを巡り協議したようだ。すみやかな停戦実現は困難とみられているが、市場参加者の間からは「ロシアとウクライナの両陣営が和平交渉の進展に注力し、状況が改善する可能性は残されている」との声が聞かれている。ドル・円については、ポジション調整的なドル売りは一巡したとみられているが、3月米雇用統計の発表を控えており、122円を挟んでもみ合う状態が続く可能性がある。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:安全逃避的なドル買いは継続する可能性