ファナック<6954>:22145円(+245円)
反発。前日に自社株買いの取得実施を発表している。発行済み株式数の1.3%に当たる250万株、500億円を取得上限としており、取得期間は4月1日から23年3月31日まで。経営環境の変化に対応し資本政策の柔軟性・機動性を確保することが取得実施の理由としている。自社株買い実施への期待はある程度織り込まれていたほか、取得期間が長く需給インパクトは限定的との見方から、株価の反応はやや限定的なものにとどまっている。


東芝<6502>:4793円(+32円)
反発。株式の非公開化に向けた検討を始めると報じられている。前日の臨時株主総会ではグループ全体を2分割する議案が株主の反対で否決され、非公開化をにらんで国内投資家を軸とした買収案策定について金融機関との調整を始めたとされている。ただ、MBO実施への期待は相当程度織り込まれていたもようで、株価の反応は限定的になっている。昨年4月に英投資ファンドが買収に関する初期提案をし、その際の価格は5000円だった。


大豊建<1822>:4295円 カ -
ストップ高買い気配。麻生との資本提携を発表している。約403億円の出資を受け入れ、麻生の出資比率は50.74%となる予定。また、これに先立って、TOBを実施しシティインデックスイレブンスから株式を取得する計画。TOB価格は4730円で、取得上限は885万株としている。シティインデックスではTOBに応じるもよう。ひとまずは、TOB価格を意識した動きとなっている。


古河電工<5801>:2256円(-42円)
続落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も3300円から2450円に引き下げている。今期以降の業績予想を下方修正、23年3月期営業利益は330億円から233億円に減額。光関連事業は拡大を予想も、主力のハーネス事業は自動車生産の伸び悩みで影響を受けるとみられ、他事業でも原材料費の上昇などがマイナスに響くとみている。本格的な構造改革なども必要になってくると指摘しているようだ。


SANKYO<6417>:3475円(+210円)
大幅反発。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を5000円としている。遊技機業界は、近年の規制強化の流れ、足元のコロナ禍による影響などから厳しい外部環境が続いていたが、来期以降は内規改正機種やスマート遊技機(メダルレス機)の始動などで、久しぶりに大転換期を迎えるものと考えているもよう。つれて、同社の収益も拡大方向に向かうとしている。来期以降も2ケタの利益成長継続を見込んでいる。


リベルタ<4935>:625円(+81円)
大幅に4日続伸。医療機器などを製造・販売するファミリー・サービス・エイコー(長野市)の株式を取得し、子会社化すると発表している。取得株数は11万2000株(異動後の議決権所有割合は86.8%)で、取得価額は非開示。子会社化でファミリー・サービス・エイコーが取り扱う健康雑貨や医療機器、除菌装置などを自社グループの販路へ拡販するほか、同社の販路に自社商品を拡販する。


UNITED<2497>:1848円(+16円)
大幅に反発。171万5500株の自社株を消却すると発表している。消却前の発行済株式総数に対する割合は7.6%で、21年5月11日に決定した自社株取得分の全株数。消却予定日は31日。消却は株式価値の向上につながるとの見方から株主還元策の一環として好感されている。ユナイテッド株は7日に直近安値(1612円)を付けてから右肩上がりで推移しており、先高期待も買いにつながっているようだ。


アイペットホールディ<7339>:2177円(+165円)
大幅高。22年3月期の経常損益予想を2.50億円の黒字から7.00億円の黒字(前期実績4.01億円の黒字)に、純損益予想を0.80億円の黒字から4.50億円の黒字(同7.12億円の赤字)にそれぞれ上方修正している。営業費や一般管理費が業務効率の向上で想定を下回る見込み。損害率が前提を下回っていることも増益要因となる。2月7日に続く上方修正とあって、ポジティブ・サプライズと受け止められているようだ。 <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 注目銘柄ダイジェスト(前場):リベルタ、アイペットホールディ、SANKYOなど