7日のドル・円は、東京市場では115円14銭から115円38銭まで上昇。欧米市場では、115円26銭から114円92銭まで下落したが、115円10銭で取引終了。本日8日のドル・円は主に115円台前半で推移か。米長期金利の上げ渋りを受けてリスク選好的なドル買い・円売りは抑制される可能性がある。

報道によると、米サンフランシスコ連銀は2月7日、「米経済は現在、完全雇用に達していない」との調査報告書を発表した。4%の失業率や過去最高水準の求人件数、人手不足、賃金上昇などが確認されているものの、調査では、「労働参加率などがトレンドを大きく下回っており、労働市場が米連邦準備制度理事会(FRB)の最大雇用という目標を下回っていることを示唆している」と指摘されている。労働市場は需給ひっ迫状態が続いているが、緩やかな調整を考慮すると、長期的な雇用最大化に達するのは2024年になると想定している。1月の非農業部門雇用者数は前月比+46.7万人で市場予想を上回っており、同月の不完全雇用率は7.1%まで低下したが、サンフランシスコ連銀の調査を基にすると、これらの要因は早急な金融引き締めを促すものではないようだ。

CMEのFedWatchによると、2022年12月末までに1.50ポイント以上の利上げが行われる確率は2月7日時点で引き続き50%を超えているが、米雇用統計の改善に伴う米長期金利の上昇は一服しており、アジア諸国の株式やドル・円の相場動向を注視したい。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利上げ渋りでドル買い抑制の可能性も