2月1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性
■JR東日本、3Q営業損失 赤字縮小▲425億円、10−12月期は黒字に転換
■前場の注目材料:大阪ガス、大ガス系KRI、アラミド樹脂の成形自在、溶解技術を開発


■好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性

1日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。1月31日の米国市場はNYダウが406ドル高だった。引き続き連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。その後、1月シカゴ購買部協会景気指数が予想外に上昇したことが材料視され、間もなく上昇に転じた。ハイテクやエネルギー関連株の上昇がけん引したほか、ボーイングの上昇も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27310円。円相場は1ドル115円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国では大型テック株やハイテク株が強い値動きを見せており、センチメント改善に繋がりそうだ。また、テスラが証券会社による格上げの動きから10%を超える上昇となったことも、材料視されよう。日経平均は前日の上昇で5日線を突破し、27000円を回復した。利食いも意識されるものの、27000円を固める動きに向わせ、5日線水準までの調整があれば、押し目狙いの動きも意識されそうだ。

一方で、米国の上昇については、月末要因が大きいと見られる。1月の下落相場によって年金のリバランスに伴う大幅な買い需要があったと考えられ、年金の買いによってヘッジファンドなどは買い戻しを迫られる格好だったと見られる。大きく売り込まれていたハイテク株が上昇をけん引していた点を見ても、リバランス要因であったであろう。そのため、ここからの一段の上昇に対しては見極めムードも高まりやすいところであり、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況ではある。

また、昨日はマザーズ指数が3%を超える上昇となり、幅広い中小型株が買われていた。依然として調整トレンドは継続しているものの、物色が継続するようだと修正リバウンドへの見方が高まりやすく、リバウンド狙いの動きが活発化しそうだ。また、決算発表が本格化するなか、好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性が高そうだ。


■JR東日本、3Q営業損失 赤字縮小▲425億円、10−12月期は黒字に転換

JR東日本<9020>が発表した第3四半期決算は、営業損失は425.35億円だった。前年同期の3230.83億円の赤字から赤字幅は縮小。10−12月の営業損益は733億円の黒字となり、前年同期の277億円の赤字から転換した。緊急事態宣言の全面解除で鉄道利用が回復。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(27001.98、+284.64)
・NYダウは上昇(35131.86、+406.39)
・ナスダック総合指数は上昇(14239.88、+469.31)
・1ドル115.10-20円
・シカゴ日経先物は上昇(27310、大阪比+260)
・SOX指数は上昇(3483.21、+179.81)
・VIX指数は低下(24.83、-2.83)
・米原油先物は上昇(88.15、+1.33)
・米国景気の拡大
・海外のコロナ感染沈静化
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・大阪ガス<9532>大ガス系KRI、アラミド樹脂の成形自在、溶解技術を開発
・タカラスタンダード<7981>ホーロー増強に200億円、福岡でキッチン・浴槽生産1.5倍
・スズキ<7269>国内生産18%減、2月の4輪車計画7万台
・日野自<7205>羽村工場の一部ライン停止
・TOWA<6315>韓国社買収、半導体用ウエハー切断技術融合
・豊田織<6201>ZOZOに高速仕分けシステム供給、国内第1号
・横河電機<6841>25年めど国内外拠点スマート化、ロボ・AI導入
・クボタ<6326>水環境の3子会社統合、運転・維持管理効率化
・パナソニック<6752>空質空調1兆円、一体化システム拡販
・NEC<6701>社内組織3分の1に、新中計で事業体制改革
・ライオン<4912>日用品の物流改革加速、事前出荷情報にパレット受払連動
・三菱ケミHD<4188>三菱ケミなど、生ゴミを袋のまま堆肥化、無理なく資源循環
・積水化成<4228>東欧で生産拠点統合、車メーカーから受注減少
・レンゴー<3941>埼玉に八潮第二流通センター、4月稼働


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 12月有効求人倍率(予想:1.16倍、11月:1.15倍)
・08:30 12月失業率(予想:2.8%、11月:2.8%)

<海外>
・09:30 豪・12月小売売上高(前月比予想:-2.0%、11月:+7.3%) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性~