18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心
■シュッピン、22/3上方修正 営業利益29.66億円←19.96億円
■前場の注目材料:JUKI、25年度売上高6割増目指す、非アパレル領域を拡大


■低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心

18日の日本株市場は、一進一退の相場展開が見込まれる。17日の米国市場はキング牧師の誕生日の祝日で休場だった。グローベックスの米株先物は小動きでの推移だったほか、欧州市場は上昇。シカゴ日経225先物清算値(時間外)は大阪比50円高の28390円。円相場は1ドル114円60銭台とやや円安に振れている。米連邦準備理事会(FRB)の引き締め計画は相場にすでに織り込まれているとの見方が広がる中でも、ドルを保有し続ける動きが出ているようだ。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、底堅い展開が見込まれる。日経平均は引き続き1月SQ値での底堅さが見られる一方で、5日線水準では強弱感が対立しやすいものの、5日線を捉えてくるようだと節目の28500円及び25日線が位置する28635円辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる可能性はある。

また、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増するなか、東京都など1都3県、「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請する方針を決定した。これを受けてショートの動きが強まりやすいものの、一方で米ファイザーCEOは、間もなく以前の日常が戻ってくる可能性があると述べている。ショートを仕掛けてくる動きに対しては、その後のショートカバーを想定した押し目買いの動きに向かいそうである。

また、祝日明け後の米国市場ではゴールドマンサックスなど金融株の決算発表が予定されている。先週末はJPモルガンが決算を受けて急落したこともあり、ポジション調整の動きにより、バリュー株からグロース株へのリバランスの動きも意識されやすいだろう。なお、弱い基調が継続しているマザーズ指数であるが、明確なボトム形成を見せてくるまでは押し目狙いの動きは期待しづらいところ。ただし、個別ではリバウンドを見せてくる動きも散見されてきており、FRONTEO<2158>など時価総額上位の中小型株辺りがリバウンドを見せてくるかを見極めたいところである。

そのほか、個人投資家の需給状況が悪化傾向にあるなかでは、テーマ性のある銘柄のほか、低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすいだろう。


■シュッピン、22/3上方修正 営業利益29.66億円←19.96億円

シュッピン<3179>は2022年3月期業績予想の修正を発表。売上高は388.31億円から415.76億円、営業利益を19.96億円から29.66億円に上方修正した。主力のカメラ事業においては、前期末にリリースした「AIMD」とOne to Oneマーケティングを活用した販売施策の実施及び需給に合わせたタイムリーな買取・販売価格の設定が可能となったことや、第3四半期においてはメーカー各社からフルサイズミラーレスカメラの新製品が発売されたこともあり、ECでの売上高が好調に伸びた。また、時計事業においてはロレックスを中心とした戦略的な品揃えを維持したことで、売上高が前回予想を大きく上回る見通し。営業利益はコンセンサス(23億円程度)を上回る。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(28333.52、+209.24)
・大阪夜間取引の日経225先物は上昇(28400、大阪日中比+60)
・1ドル114.60-70円
・米国景気の拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・JUKI<6440>25年度売上高6割増目指す、非アパレル領域を拡大
・NTT<9432>「HAPS」研究開発推進、欧エアバスなど4社が覚書
・INPEX<1605>島根・山口沖でガス田調査、3月から試掘、30年ぶり国産へ
・デンソー<6902>燃料ポンプ事業を愛三に譲渡、190億円
・村田製作所<6981>MLCC生産子会社の一部工程停止、コロナ感染者拡大で
・塩野義<4507>国内最終治験開始、アストラゼネカ製のワクチンと比較
・トヨタ<7203>超小型EVで新工法・素材、米・中国勢に対抗
・ミクニ<7247>中国で次世代電動オイルポンプ生産、ライン新設、年産30万台
・日立建機<6305>欧で電動機拡販、今年8トンショベル8割増
・日本ゼオン<4205>廃棄樹脂のリサイクル技術開発、透明性高く
・大日住薬<4506>米で感染症治療薬候補の臨床開始
・東レ<3402>フィルム上に半導体回路、CNT複合体で塗布形成
・日本触媒<4114>日本触媒など、抗ウイルスコート材開発、コロナ99.9%超不活化


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・日銀金融政策決定会合(最終日)
・1月政府月例経済報告

<海外>
・特になし <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心~