米国株式市場は続伸。ダウ平均は351.82ドル高の36302.38ドル、ナスダックは217.89ポイント高の15871.26で取引を終了した。クレジットカード会社、マスターカード(MA)のデータで今年の年末商戦の小売売上高が17年ぶり最大の伸びを示すかなり強い結果が明らかになり、寄り付き後上昇。さらに、新型コロナ、オミクロン変異株の入院リスクが他のコロナ株に比べ低いとの最新研究結果も手伝い景気回復が続くとの期待に終日堅調に推移した。セクター別では、半導体・同製造装置が上昇、電気通信サービスが下落した。

衣料ブランドのラルフローレン(RL)やアメリカンイーグル(AEO)は、強い年末商戦を好感し、それぞれ上昇。クラウドベースのウェブサイトを手掛けるゴ—ダディ(GDDY)は物言う投資家のスターボードが同社株式6.5%を取得したとの報道を受け、上昇した。石油関連のデヴォンエナジー(DVN)、ダイアモンドバックエナジー(FANG)は原油高で収益増への期待に上昇。新型コロナウイルス感染症などの検査キットを手がけるキュー・ヘルス(HLTH)はコロナ検査需要の拡大を受け、上昇した。一方で、航空会社のユナイテッド(UAL)、デルタ(DAL)、航空機メーカーのボーイング(BA)は、クリスマス休暇後の週末に、全国で新型コロナのオミクロン変異株の感染拡大の影響で乗務員や地上職員が感染あるいは隔離の必要が生じたため、運休が相次いだことが嫌気され、軒並み下落。また、クルーズ船を運航するロイヤルカリビアン(RCL)やカジノ運営のMGMリゾーツ(MGM)などもコロナ感染拡大が営業に支障を与えるとの懸念に売られた。

投資家の恐怖心理を表すVIX指数は17.55まで低下。ほぼ1カ月ぶり低水準となった。

Horiko Capital Management LLC

<FA>
情報提供元: FISCO
記事名:「 NY株式:NYダウ351ドル高、強い年末商戦で景気回復に期待