■NY株式:NYダウ196ドル高、オミクロン変異株の警戒感が後退

米国株式市場は続伸。ダウ平均は196.67ドル高の35950.56ドル、ナスダックは131.49ポイント高の15653.38で取引を終了した。「オミクロン変異株の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低い」との英国の調査結果や食品医薬品局(FDA)が製薬会社メルク(MRK)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受け、安心感が広がり、寄り付き後、上昇。さらに、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く、終日堅調に推移した。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方、不動産が下落。
運送会社のフェデックス(FDX)や貨物運送会社のユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)はアナリストの投資判断引き上げで上昇した。電動トラックメーカーのニコラ(NKLA)は、初の納車完了を発表し、大幅上昇。カジノ運営するウィンリゾーツ(WYNN)やMGMリゾーツ(MGM)はマカオのカジノライセンスを維持できる可能性が高まったため、期待感から上昇した。オンラインスタイリングサービスを提供するスティッチフィックス(SFIX)は株主である英国の投資会社workingcapitaladvisorsが当局に提出した第3四半期の報告で、同社株を340万株追加購入したことが明らかになり、上昇。一方、靴メーカーのクロックス(CROX)はイタリアのカジュアル靴ブランド、ヘイデュードの25億ドル規模での買収を発表し、大きく売られた。

バイデン大統領はウイグル強制労働防止法案に署名した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米経済指標改善と株高を受けて円売り強まる

23日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円25銭まで下落後、114円47銭まで上昇し、114円42銭で引けた。利益確定とみられるドル売りが根強いなかで、米国の強い物価・雇用・製造業・住宅の指標を受けたドル買いが徐々に強まった。10年債利回りは一時1.50%に接近した。

ユーロ・ドルは1.1290ドルまで下落後、1.1338ドルまで上昇し、1.1327ドルで引けた。ユーロ・円は129円05銭まで下落後、129円73銭まで上昇した。ユーロやポンドは、変異ウイルスへの過度の警戒後退と強い米国指標の間で売り買い交錯の感じになった。ポンド・ドルは1.3394ドルまで下落後、1.3438ドルまで上昇。ドル・スイスフランは0.9213フランから0.9175フランまで下落した。


■NY原油:続伸で73.79ドル、時間外取引で上げ幅拡大

NY原油先物2月限は、続伸(NYMEX原油2月限終値:73.79 ↑1.03)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+1.03ドルの73.79ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.27ドル-73.95ドル。アジア市場で72.27ドルまで下げたが、ロンドン市場の中盤にかけて73ドル台を回復。欧米株高を意識した買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で、73.95ドルまで一段高となる場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  44.42ドル   +0.14ドル(+0.32%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.34ドル   +1.04ドル(+1.06%)
ゴールドマン・サックス(GS)385.04ドル  +2.71ドル(+0.71%)
インテル(INTC)        51.31ドル   +0.34ドル(+0.67%)
アップル(AAPL)        176.28ドル  +0.64ドル(+0.36%)
アルファベット(GOOG)    2942.85ドル +3.87ドル(+0.13%)
フェイスブック(FB)     335.24ドル  +4.79ドル(+1.45%)
キャタピラー(CAT)      206.20ドル  +4.05ドル(+2.00%)
アルコア(AA)         59.36ドル   +0.05ドル(+0.08%)
ウォルマート(WMT)      139.49ドル  -0.31ドル(-0.22%) <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 23日の米国市場ダイジェスト:NYダウ196ドル高、オミクロン変異株の警戒感が後退